県峡南建設事務所は、大草上の山沢で砂防事業を計画している。今後の動きとして2026年度に予算要望して測量業務や詳細設計、地質調査業務を発注する見通し。測量設計等が順調に進めば、29年度から工事に着手し、30年度の完了を目指す方向としている。
身延町三澤地内において、土砂災害警戒区域に指定されている小規模な渓流が位置している。
渓流の現況としては勾配が急峻にあり、対象箇所には不安定な土砂や倒木などが確認されている。
そのため、昨今の異常気象に伴う豪雨災害や大型台風が発生した際には、影響により土石流が発生する恐れがある。
該当する渓流から下流付近においては人家が多く点在するほか、緊急輸送道路として供用されている県道市川身延線や、町道が位置している。
上流部から土石流が発生した場合は、18棟の人家や道路への甚大な被害が想定される。県によると、整備を求める地元からの要望を受けており、早期の対策工事が必要となっている。
現段階における整備内容としては、小規模渓流向けの土石流・流木対策工1基を想定している。
概要は高さ11mの杭を該当箇所に打ち込んで、地上に5m分を露出させて土石流をせき止めるための対策工事を予定している。
整備に向けた今後の動きとして、26~27年度にかけて測量や詳細設計業務を行うほか、地質調査を予定している。28年度には、用地測量調査や、対策工事に必要となる用地の取得や補償に移っていく。
工事の見通しとしては、29~30年度にかけて砂防堰堤工を進めていく見通し。完成見込みは30年度を予定している。
なお、工事に要する総事業費については約2億1000万円を想定している。
















