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栃木県佐野市

佐野市学校再編、28年度着手 7義務教育学校創設へ、田沼東一貫校110億円

2025/11/19 栃木建設新聞

 佐野市は、小中学校適正規模・適正配置基本計画後期計画改定版案をまとめた。小学校14校と中学校5校の計19校を統廃合し、中学校区ごとに施設一体型の小中一貫校に再編する。新たに①城東②田沼東③堀米地区④犬伏地区⑤植野地区⑥界地区⑦赤見-の7つの義務教育学校を創設する。先行する一貫校4校は城東中学校区を2025~31年度、田沼東中学校区を28~35年度、堀米地区を32~39年度、犬伏地区を40~47年度で整備する。

 計画期間は25~54年度の30年間。優先順位が決まった一貫校整備期間は25~47年度の23年間。残る植野地区、界地区、赤見の3つの一貫校整備時期は48年度以降の社会経済情勢を踏まえて判断する。市内の一貫校は2校が開校し、3校目を整備中。

 ▽城東中学校区は佐野小を拠点校に城東中、天明小、城北小の4校を▽田沼東中学校区は田沼東中を拠点校に田沼小、吉水小、栃本小、多田小の5校を▽堀米地区は城北小を拠点校に北中生徒の一部を▽犬伏地区は北中を拠点校に犬伏小、犬伏東小の3校を再編。

 ▽植野地区は南中を拠点校に植野小の2校を▽界地区は界小を拠点校に南中生徒の一部を▽赤見中学校区は赤身中を拠点校に赤見小、石塚小、出流原小の4校を再編する。拠点校の設置場所については地元調整や関係者の協議の結果、変更になる可能性がある。

 城東中学校区一貫校は設計施工・維持管理運営を民間企業に委ねるDBO方式に決定。26年は3月に募集要項と要求水準書を作成、4~9月が募集公告、参加申請、提案書提出となる。9~10月に事業者を選定。市議会12月定例会に契約議案を提出する。

 事業者選定アドバイザリーは日本工営都市空間に委託。契約期間は27年3月15日まで。授業中の佐野小児童への影響を最小限に抑えつつ、敷地内1万7662平方mに新校舎を建設する。25年5月時点で概算事業費は87億円と試算した。

 田沼東中を拠点校とする田沼東中学校区一貫校は校地面積2万8845平方m。想定施設は校舎1万753平方m、体育館2353平方m、運動場9110平方m、普通教室35室。概算事業費は110億円。再編5校の校舎築年数は38~50年が経過する。

 城北小を拠点校とする堀米地区一貫校は校地面積2万4263平方m。想定施設は校舎1万1585平方m、体育館2353平方m、運動場1万510平方m、普通教室38室。概算事業費は120億円。現城北小校舎はRC造で築年数は40年。

 北中を拠点校とする犬伏地区一貫校は校地面積2万4877平方m。想定施設は校舎1万937平方m、体育館2353平方m、運動場8750平方m、普通教室36室。概算事業費は130億円。再編3校の校舎築年数は42~53年が経過する。

 20年4月、あその学園義務教育学校(戸奈良小、三好小、山形小、閑馬小、下彦間小、飛駒小、田沼小、田沼西中を統合)が戸室町に開校。23年4月、葛生義務教育学校(葛生小、葛生南小、常盤小、氷室小、葛生中、常盤中を統合)が葛生西3丁目に開校した。

 3校目の西中学校区小中一貫校(天明小、植野小部、旗川小、吾妻小、西中を統合)は大橋町に建設。28年4月の開校へ向け、かえで義務教育学校に校名を選定。代表企業は前田建設工業。構成員は茂木設計、フケタ設計、篠崎建設、日環、エフビーエス。

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