利根沼田広域市町村圏振興整備組合は、新ごみ処理施設の整備事業で、2026年度早期に搬入路の設計業務と、施設整備の発注支援業務をそれぞれ委託する方針で準備を進めている。搬入路は施設の施工開始のめどとなる29年度までの完成、施設は35年度の供用開始をそれぞれ目指しており、新年度の予算が可決すれば、年度当初にも委託を行いたい考え。委託の方法についてはそれぞれ検討し、今後決定する。
新ごみ処理施設整備事業は、説明会やパブリックコメントを経て、このほど建設地と基本計画を正式に決定。建設地は、沼田市外二箇村清掃施設組合清掃工場(沼田市白岩町226)で、敷地面積約9841㎡。施設規模を70t/日で2炉構成とし、処理方式はストーカ式での焼却となった。
また、施設内に整備するリサイクル施設の施設規模は12・9t/5h、ストックヤードが約600㎡となった。リサイクル施設およびストックヤードは32年度の設計・施工着手、35年度の供用開始を目指している。
整備は、可燃ごみ処理施設を敷地東側に建設した後、既存の沼田清掃工場を解体し、リサイクル施設およびストックヤードを建設する。可燃ごみ処理施設の建設工事は、現沼田清掃工場を稼働しながら安全に配慮して施工を進めるとしている。
発注支援業務は、27年度をめどに行う事業者募集に先行して行うもの。PFIなどの導入可能性を含めた事業方式検討業務を建設技術研究所(東京都中央区)が26年度末までの履行期間で進めており、設計・施工と維持管理も含めてどのような事業方法となるか、検討を進めている段階となっている。
同業務は、利根沼田地域循環型社会形成推進地域計画の提出時点での概算で3080万円を見込んでいる。同計画は、循環型社会形成推進交付金の交付を受けるため、環境省に提出したもの。同事業はこの交付金を活用して整備を行う。
搬入路については、住宅街を避け、建設地北側に位置する下沼田農道から西へ伸びる路線を新設する予定。一部については、既存の路線を改良して整備を行う見通し。設計で内容が固まり次第、用地交渉を進めていく。搬入路の計画については、設計業務の中で内容を決定するため現時点では流動的となっている。
現時点での概算事業費は、可燃ごみ処理施設が124~154億円、リサイクル施設およびストックヤードが23~75億円で、合わせて147~229億円を見込む。
新たなごみ処理施設は、沼田市、片品村、川場村、昭和村、みなかみ町の5市町村を対象としたものとなる。5市町村内では現在、沼田市外二箇村清掃工場(沼田市)のほかに、尾瀬クリーンセンター(片品村)、奥利根アメニティパーク(みなかみ町)がそれぞれの地域でごみ処理を行っている。
















