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群馬県みなかみ町

上毛高原駅周辺まちづくりで未来ビジョン策定へ

2025/11/26 群馬建設新聞


みなかみ町は、上毛高原駅周辺のまちづくりについて、未来ビジョン策定に向けて準備を進めている。6月に立ち上げたアーバンデザインセンター(UDC)みなかみ準備室で、素案を本年度中に作成し、2026年度に未来ビジョンを策定したい考え。

UDCみなかみ準備室は、オープンハウスグループ(東京都千代田区)、東京大学大学院工学系研究科、群馬銀行(前橋市)が参画する公民学の連携によるプラットフォーム。上毛高原駅周辺のまちづくりを起点に、町全体の未来を考えるUDCみなかみを26年4月に設立予定となっている。

今回の構想範囲は、JR上毛高原駅を中心とした南北に3km、東西に1・5kmのエリアが対象。24年度末時点で、人口約500人、195世帯で、高齢化率36・6%、若年人口率9・2%となっており、農地や宅地が存在している。利根川右岸の河岸段丘に集落を形成しており、標高は540m程度となっている。

同駅周辺の上組地区では、路線の幅員が狭いこともあり、地域住民から同駅西側エリアでの区画整理の要望があがっており、JR上毛高原駅を核としたまちづくり推進事業としても、地域などとの話し合いを進めていた。

同町では、同三者が参加する産官学金の連携による魅力ある観光拠点整備事業として、水上温泉の旧一葉亭跡地開発を行っており、引き続き連携し、新たなプラットフォームを立ち上げて駅周辺のまちづくりについても方向性を検討していくこととなった。

今後は、UDCみなかみ準備室を拠点に月に1、2回程度のペースで定期的に勉強会やワークショップ、話し合いなどの会合を予定している。地域との対話を積極的に行い、素案を作成していく方針で、地区での歴史的、地理的特性や、生態系の維持などユネスコエコパークとしての意義を踏まえ、自然と人との共生を根幹に据えたまちづくりを目指す。

町では、将来的には都市計画の見直しや農振除外なども検討課題として見込まれている。26年度の事業費としては、拠点施設の維持管理や策定業務については補助金として計上する方向で検討を進めているところ。新幹線駅のポテンシャルを生かし、広域での人の流れが生まれるよう、他の自治体との連携も視野に入れながら、今後検討していく。

同町では、UDCみなかみ準備室の拠点施設の開所式を15日に開催し、UDCの説明や駅周辺の模型のお披露目、東京大学院生によるまちづくりリサーチの発表などを行った。

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