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栃木県烏山土木事務所

烏山土木、近く道路詳細設計発注、現道拡幅、3次元データ活用、那須烏山御前山線横枕Ⅰ

2025/11/26 栃木建設新聞

 県烏山土木事務所は、那須烏山市の主要地方道那須烏山御前山線横枕Ⅰ工区1300mの道路詳細設計を12月までに発注する。納期は5カ月。先行して平面図化と路線測量を委託しており、3次元測量で成果品を求める。工区は山間地特有の高低差があり縦横断勾配がきつく、狭あい区間を現道拡幅により急カーブを是正する。詳細設計では拡幅に伴い斜め切りや安定勾配を保つため幅員狭小箇所の山側と谷側を比較し構造物を効果的に配置する見通し。

 那須烏山御前山線横枕工区は、西側で整備を進めている上境工区840mの東進区間。現道は山々が連なる八溝山地にルートを取る車道のみ5~6m程度の狭あい区間。

 全体延長は3000mで、グループホーム付近を境に西側をⅠ工区1300m、東側Ⅱ工区1700mに区分。Ⅰ工区の調査を進めている。

 計画では両側に路肩1mを確保した7・5m(車道2・75m×2車線)に拡幅する。余裕幅を確保した路肩に自転車や歩行者を誘導する。

 県は23~24年度にかけてⅠ工区の道路概略設計を実施。高低差があり縦断勾配がきつく9カ所のカーブが連続する狭あい区間の改善手法には、トンネルを含むバイパスと現道拡幅など4案を比較。早期に整備効果が発現でき、経済的に有利な現道拡幅案に決めた。

 現道拡幅案は小規模な盛り切り土、工事用道路が必要ない、施工期間が最も短い施工性で有利と判断。短い工期は事業性でも優位とされ、コスト抑制の経済性と相まって4案のうち総合評価でも最高点を獲得した。

 那須烏山御前山線は、茨城県常陸大宮市を結ぶ第2次緊急輸送道路に指定。地域間を結ぶ主要な幹線道路として平常時はもとより、災害時・緊急時も安全性や円滑性が求められるとし、自動車・自転車・歩行者が安全に通行できる道路幅員を確保した。1日当たりの計画交通量は450台。

 路線測量では、現道の縦横断勾配など現況の高さと拡幅に伴う影響範囲を確定。道路詳細設計は路線測量をもとにカーブの是正や緩やかな縦横断勾配を計画する。

 道路概略設計は新日本建設コンサルタンツが担当。平面図化と路線測量は玉川測量設計が担当している。

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