全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は21日、2025年度技術研究発表会を都内の鉄鋼会館で開催した。建設工事の施工における工夫・改善事例、新技術の開発・活用事例の中から11の優秀事例を発表。最優秀賞には、高度技術部門が東俊洋氏(橋本店土木部副部長、宮城県建設業協会)の「災害復旧工事における建設用3Dプリンタの活用~バーチカルスロット型魚道~」、創意工夫部門は井元俊介氏(砂子組土木部課長、北海道建設業協会)の「トラス橋の引き込み解体による撤去技術の工夫と安全管理」が輝いた。
開会に当たり、建設生産システム委員会の千葉嘉春委員長は「会員企業が独自に取り組み、効果をあげた事例で、日ごろから建設現場において生じた課題に対して真摯に向き合い、これまでの知識と経験を総動員して積み重ねた大きな成果。どの事例も非常に役立つものとなる」とあいさつ。続いて、11の事例発表が行われた。
表彰式では、東氏が「今後も新技術を積極的に導入し、生産性の向上に努めていきたい」、井元氏は「土木技術者として、さらにチャレンジしながら、建設業界の発展に貢献できれば」と関係者に感謝の意を表しながら、今後の活躍を誓った。
今井会長は「今回の発表会は、特にレベルが上がった。建設産業は人手不足。地域によって状況は違うが、新しい技術を使って生産性をあげていく、いかに新しい技術を使いこなしていけるのか。良い事例を共有することが非常に大事だと思う」と講評した。

















