県道路建設課は、国道294号常総拡幅について事業費を約40億円増額、事業期間を8年延長することを明らかにした。国道345号との交差部「相平橋西交差点」の立体化において、軟弱地盤対策として地盤改良工事の追加や橋梁形式を変更したことによるもの。増額後の事業費は約200億円、完了時期予定は2035年となる。
同事業は、常総市相野谷町から筑西市野殿までの約27・5㎞区間を2車線から4車線へ拡幅し、合わせて国道125号、345号との交差部2カ所を立体化する。県南、県西地区の南北軸強化による物流機能の効率化や高速道路へのアクセス強化、常総市内の交通渋滞の緩和を図ることが目的。
これまでに全区間の4車線化と国道125号交差点の立体化が完了。現在は国道345号の相平橋西交差点の立体化が進められており、立体化に先立ち本線を迂回させる工事が行われている。
当初設計で相平橋西交差点の立体化は、橋長42m、1径間のポストテンション方式PC単純T桁橋、前後分は地盤改良を行わない盛土構造を計画していた。工事着手にあたり地質調査、軟弱地盤解析を実施したところ、橋梁部前後で地盤改良が必要となることが判明した。
橋梁形式を橋長233m、鋼3径間連続合成細幅箱桁に変更し、橋梁両側の盛土区間で各140m、幅20・5m、深さ24・3~29・4mの地盤改良を追加する。下部工についても当初はφ800㎜、杭長約25m程度を見込んでいたが地質調査の結果、φ1000㎜、杭長には約45mが必要となった。
工期については、地盤改良工事期間に5年を追加し29年度までを予定。橋梁工については、杭長、橋長が延長されたことで2年延伸され、28年度から33年度までを予定している。
1日には県土木部公共事業等評価委員会が開かれ、事業費、事業期間を変更した事業の継続が了承された。委員からは事業継続に異論は無く、事業費増額分の資材高等による影響や歩道、自転車道の計画などについて質問されたほか、工事期間中の渋滞対策に配慮を求める意見などが出された。
















