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【国土交通省】AI活用で意見交換/インフラDX推進へ会合

2025/12/02 本社配信

 国土交通省は1日、インフラDX推進に向けた有識者会議を開催した。会ではインフラDXの現状を確認し、AI活用に向けて意見交換が活発に行われた。会の冒頭、佐々木紀副国交相は「若者が働きたくなる業界に向けて、明るい未来を皆様と切り開いていきたい」とあいさつした。

 同省ではインフラ分野のDXについて、省内に推進本部を設置して取り組みを推進。同本部では生成AIの技術進展を踏まえたデータ整備・活用も検討している。

 取り組みとしては、データプラットフォームを整備し、産学官連携によるAI利活用の枠組みを検討。インフラ分野におけるAI・データ連携の環境構築を目指している。また地方整備局・事務所の全職員向けに業務負担軽減などのための生成AI導入を行っている。

 会ではこうした取り組みを事務局が紹介し、さらに「将来にわたってインフラ整備・維持管理を持続するためにはAIは不可欠な戦略ツール」と説明。AI技術を徹底活用して建設現場の生産性向上や維持管理の高度化を図る必要性が示された。

 会議に参加した委員からは「ICTやAIは、広めることよりも利活用でどう変わったかが大事。導入が目的ではなく、導入によりどう活用するのかが大事」「ICT施工を直轄工事の標準とする必要がある。ICT施工を当たり前にするにはどうすべきかを考えるべき」「設計や計画から維持管理までデータをつなげるには、まだまだ取り組むべきことは多い。埋もれているデータがまだまだある。これを信頼できるデータにして、関係者に確実に届けることが大事」との意見が出た。

 建設業の省人化としては「地方の建設業の中には人手不足の課題を克服するため、省人化施工に積極的に取り組んでいる企業がある。これを広げるべき」「専門工事業は機械施工の取り組みが進んでいるが、一方で人手が足りない。これを解消するため、省人化に取り組むための投資が必要」との意見があった。

 同省では議論を参考に、さらにインフラ分野のDX・AI活用について検討を進めていく方針。

AI活用について意見交換 佐々木副国交相

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