県真岡土木事務所は、益子町の主要地方道つくば益子線バイパス長堤Ⅱ工区2100mの整備で、農業用水路を渡河する2カ所のボックス工の断面など規格や仕様を再検討する。今年度末をめどに詳細設計を固め、2027年度以降の工事に備えていく。長堤Ⅱ工区のバイパス周辺は埋蔵文化財が確認されており、26年度まで埋蔵文化財調査や用地補償を先行。工事は24年度から北側の一般県道西小塙真岡線交差点部付近の改良工事に着手。県営農地整備事業小泉・本沼地区で県道用地0・7haを創出し、27年度にも大幅な工事の進ちょくを目指す考え。
農業用水路を渡河する2カ所のボックス工は、2100mのうち北側1000mに位置。規格や工法などは21年度に委託した道路詳細設計で検討した。構造形式は2カ所ともプレキャストボックスカルバートで、基礎形式は粘土混り砂礫を支持層に直接基礎置換工法で施工する。
規格は南側が2800×1600㎜。斜角42度で長さが45m。北側は4700×2100㎜。斜角52度で長さは37m。バイパスに並行して流れている水路で、上下流を渡河する。ボックス工の詳細設計は篠原設計、地質・土質調査を福原地質基礎が担当している。
長堤Ⅱ工区は西小塙真岡線に北側から合流する長堤Ⅰ工区の法線と交差点を形成。交差点北西角には道の駅ましこが所在する。現道西側に法線を取り、小泉地内で現道にタッチする。
県は現道合流部から本沼ポケットパーキングまで360mについて歩道整備を計画。現道7m程度を11mに拡幅改良し東側に2・5mの歩道を確保する。
長堤Ⅱ工区は17年度にⅠ工区から南進する法線の検討に着手。道路概略設計を富貴沢建設コンサルタンツでまとめた。19年度に国庫交付金を充当、21年度には2100mを南北に分け、北側1000mの路線測量と道路詳細設計を篠原設計、南側1100mは東亜サーベイに委託。道路の中心線と影響範囲、構造を固めた。
Ⅱ工区の沿道は農地で比高を利用し、本線の車道両側には農耕車両と歩行者・自転車が共存できる幅員5mの副道を配置。本線は車道3・25m×2車線の両側に自転車通行帯兼路肩を確保した8・5m。副道を含めた全幅は18・5mのバイパス。
付加車線を設置した交差点は北端の西小塙真岡線交差点と南端の現道タッチの2カ所で、本線の幅員は11・5mで計画。農地や集落間を結ぶ町道との交差部は北側1000mに2カ所、南側2100mも2カ所に統合・計画した。
小泉から長堤に至る台地上には、古代の小泉分校裏遺跡をはじめ縄文・古墳・平安時代の住居跡など複数の遺跡群が集中。バイパス予定地にも遺物が点在している。
















