県県土整備部、県環境森林部、県農政部は12月補正予算における補助公共事業の概要を明らかにした。県土整備部は２２０億円を計上。災害レジリエンス№１の実現へ１６０億円、持続可能で効率的なメンテナンスに50億円、未来につながる魅力的なまちづくりには10億円を位置付けた。環境森林部は10億３８００万円を計上。林業専用道や作業道整備のほか治山事業、既存盛土調査を行う。農政部については21億２８００万円を計上し◇農村地域防災減災事業◇農業競争力強化基盤整備事業◇農地耕作条件改善事業◇農業水路等長寿命化・防災減災事業－－を進める。

12月補正予算に県土整備部、県環境森林部、県農政部合わせて補助公共事業として２５１億６６００万円を計上した。

各部における事業概要は次の通り。

【県土整備部】

災害レジリエンス№１の実現に１６０億円を位置付けた。内訳は◇水害対策＝45億円◇土砂災害対策＝30億円◇道路防災＝85億円－。水害対策は◇河川改修＝利根川（前橋市、高崎市、伊勢崎市、玉村町）、休泊川（大泉町）、大川（太田市）ほか◇調整池整備＝井野川（高崎市）◇堤防強化＝桃ノ木川（前橋市）ほか－を実施する。利根川（前橋・高崎・玉村工区）については詳細設計を委託する。

土砂災害対策では◇土石流対策＝房坂川（高崎市）、不動沢２（渋川市）ほか◇がけ崩れ対策＝はるな郷Ａ地区（高崎市）、宮本町四丁目５地区（桐生市）ほか◇地すべり対策＝駒留地区（藤岡市）、上中尾地区（渋川市）ほか－で行う。不動沢２地区では砂防堰堤などの整備に向けた測量と詳細設計に着手する。

道路防災については◇落石対策＝国道２９２号（草津町）、主要地方道平川横塚線（川場村）ほか◇無電柱化＝国道４６２号（伊勢崎市）、県道綿貫篠塚線（大泉町）ほか◇バイパス整備＝上信自動車道（東吾妻町、嬬恋村）、西毛広域幹線道路（高崎市～富岡市）－で実施する。

持続可能で効率的なメンテナンスに50億円を位置付け◇河川施設＝霧積ダム（安中市）、北調節池排水機場（板倉町）ほか◇砂防施設＝細ヶ沢川－２（前橋市）、恐怖沢（沼田市）ほか◇道路施設＝東毛広域幹線道路舗装補修（高崎市、伊勢崎市、太田市、館林市、邑楽町、板倉町）ほか◇道路橋＝赤城根橋（沼田市）、小屋原陸橋（前橋市）ほか◇県営住宅＝相生第二県営住宅（桐生市）、石原県営住宅（太田市）ほか－を行う。

未来につながる魅力的なまちづくりには10億円を設定し◇現道拡幅＝都市計画道路前橋長瀞線（高崎市）ほか◇歩道整備＝都市計画道路中央通り線（館林市）、都市計画道路敷島公園大師線（前橋市）ほか◇自転車通行空間整備＝主要地方道前橋高崎線（高崎市）ほか－を進める。

６月に閣議決定された第１次国土強靱化実施中期計画に関する強靱化予算を活用し、ぐんま・県土整備プラン２０２５に基づく、防災・減災対策や長寿命化対策などの社会資本整備の推進を図る。

【環境森林部】

林業専用道や作業道整備に充てる補助公共作業道に１億９００万円を計上したほか、補助公共治山には９億２５００万円、既存盛土調査については４００万円を盛り込んだ。

補助公共作業道のうち、林業専用道は◇鏡ノ沢線（上野村）◇押込線（中之条町）◇沢イラクボ支線（沼田市）－の３路線。開設の沢イラクボ支線を除く２路線は改良となる。

作業道は◇前山７号線（渋川市）◇牛ヶ久保線（東吾妻町）◇代線（昭和村）◇尻高北山共有林線（高山村）◇松ヶ久保線（沼田市）－の５路線。全路線で開設を行う。

補助公共治山の実施箇所は◇南原、湯平（渋川市）◇南源ヶ原（安中市）◇矢弓沢（上野村）◇持倉（神流町）◇滝ノ沢Ⅱ、舟久保（南牧村）◇大門東（甘楽町）◇タラ久保（下仁田町）◇山根、渋沢（長野原町）◇大判形（高山村）◇三俣（東吾妻町）◇新南原（昭和村）◇沢入（桐生市）◇桃ノ沢（みどり市）－の16カ所。

【農政部】

21億２８００万円の内訳は◇農村地域防災減災事業＝５億６２００万円、13地区◇農業競争力強化基盤整備事業＝８億２５００万円、10地区◇農地耕作条件改善事業＝４億１０００万円、４地区◇農業水路等長寿命化・防災減災事業＝３億３１００万円、12地区－となる。

ため池の地震・豪雨対策等による安全・安心な農村の実現、区画整理・畑地化等の生産基盤整備による収益性の向上および農業水利施設の長寿命化対策による安定した農業用水の確保を図る。