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茨城県大洗町

26年度着工へ準備/新消防庁舎の造成進む

2025/12/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 大洗町は、大貫台地内に計画する新消防庁舎建設に向け、造成工事および実施設計を進めている。いずれも本年度末までの完了を予定しており、順調に進めば2026年度から本体工事に取り掛かる見通し。およそ2カ年で工事を進めていき、27年秋ごろの完成を目指す。当初計画による建物規模は、庁舎棟がRC造2階建て、延べ床面積2900㎡。訓練棟はRC造3階建て、延べ床面積370㎡を予定する。


 新消防庁舎の建設予定地は大貫台地内で、千代田テクノル大洗大貫台事業所(大貫町3522)のはす向かい。敷地面積が1万2914㎡となる。

 現在は、敷地造成工事を大貫工務店・戸塚建設JVが進めており、盛土工(6434㎡、土量2万2969・33立方m)および、切土工(6480㎡、土量8741・36立方m)を実施。高さが9・65mとしている。工事完了予定日は26年3月13日となっている。

 実施設計は、基本設計に続き柴建築設計事務所(水戸市)が取りまとめており、近年の物価上昇の影響も踏まえながら、規模や仕様などの精査を進めている。履行期間は3月末まで。

 新消防庁舎には庁舎棟として消防本部と消防署、付帯施設として訓練塔などを整備。建物規模は、庁舎棟がRC造2階建て、延べ床面積2900㎡(消防本部・消防署部分約2000㎡、車庫部分約900㎡)。

 訓練棟に関してはRC造3階建て、延べ床面積370㎡を計画する。来客用・職員用合わせて40台程度の駐車場を設ける。このほか、自家給油設備や耐震性貯水槽、無線塔、非常用井戸などの設置を検討している。

 造成工事および実施設計は、現時点でおおむね順調に推移しており、新年度の予算措置や検討状況などを踏まえて、順調に進めば26年度から工事に取り掛かる計画としている。

 本事業は、現庁舎の狭あい化などを受け、現在地では建て替えや改修が困難なことに加え、防災減災対策として消防本部機能を津波浸水区域外に移転するもの。

 本庁舎被災時における防災本部のバックアップ機能も想定。あらゆる災害における消防・防災体制の維持、最大限の消防力を発揮するための職場環境整備、機能的かつ経済的な庁舎を基本方針として、新庁舎建設を進めている。

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