千葉市は、千葉マリンスタジアム再構築基本計画策定支援に関する検討業務3件のうち、交通計画検討業務委託の公募型プロポーザルを15日に公告した。委託限度額は5500万円。履行期間は、契約締結日の翌日から2027年3月26日まで。スタジアムの再構築に伴い、幕張新都心エリアの交通に影響を及ぼさないよう12か所程度で交通現況調査を行い、混雑緩和に向けた対策案を検討し、基本計画の策定につなげる。
新スタジアムの建設地は、幕張メッセ駐車場の一部約11ha。幕張メッセ駐車場の減少に対しては、代替駐車場の整備を計画。代替駐車場は、県立幕張海浜公園Gブロックへの整備を想定し、残置駐車場と一体的な運用を見込んでいる。
業務内容は▽交通現況調査(自動車・自転車・歩行者交通量、交通渋滞、道路現況、信号現示、現スタジアム関係者駐車場出入り台数)▽幕張メッセ代替駐車場と残地駐車場の必要台数と配置・動線計画の検討▽公共交通機関の利用促進策の検討▽スタジアム来場者(歩行者・車両)の動線計画の検討▽スタジアム駐車場の出入り口と必要台数の検討▽周辺交差点などにおける混雑緩和に向けた対策案の検討▽幕張メッセ駐車場に接続する豊砂陸橋・歩道橋の取り扱いの検討▽交差点解析の実施▽打ち合わせ協議▽報告書作成――など。
プロポーザルの参加資格要件は、市の24~25年度委託入札参加資格者名簿の業種「調査・計画」のうち「交通系調査」に登録され、15年度から参加申し込みまでにおける同種業務の履行実績を有することなど。
今後は、22日に募集要項などに関する質問書と参加申込書などの提出を締め切り、25日に回答するとともに、参加資格確認結果を通知。26年1月15日まで企画提案書などの提出を求める。同月下旬にヒアリングを実施し、優先交渉権者を決定。2月上旬までの契約締結を目指す。
なお、検討業務3件のうち、技術的検討業務委託と事業化検討業務委託については、5日に公募型プロポーザルを公告した。
基本計画には、スタジアムの配置・動線・平面・断面計画、必要な機能・性能、周辺インフラ整備、事業費、事業スキーム、事業スケジュールなどを盛り込む。
月内に事業協力者の公募を開始し、26年1月から屋外型と全天候型の概略設計をまとめ、初期・運営コストなどを比較検討する。民間資金調達の検討などを経て、3月に屋外型または全天候型のスタジアム形式と事業協力者を決定する運び。
4月から、決定した形式に基づく基本計画を検討し、27年3月までに事業実施の判断を行う。33年までに事業者選定、基本設計、実施設計、建設工事を進め、34年の開業を目指す。
基本構想では、野球場・イベント機能・防災機能などベース機能に加え、商業・エンターテインメント機能など民間事業者の投資により拡張機能を整備することで、365日楽しめるスタジアムを目指すこととした。再構築の概算事業費は約650億円。
現スタジアムは、美浜区美浜1に所在。1990年の開設以来35年が経過し、老朽化への対応や機能面の更新といった課題が生じていることから、再構築を検討している。

















