関東地方整備局は17日、２０２５年度関東地方整備局関係補正予算として４９９４億４９００万円が配分されたと発表した。内訳は、直轄分１２２６億８７００万円、補助・交付金分３７６７億２０００万円。千葉県配分額は３２０億２１００万円で、国庫債務負担行為（ゼロ国債）はない。区分別の内訳は、河川・ダム・砂防29億９７００万円、海岸９８００万円、道路23億１９００万円、港湾１億２２００万円、上下水道３１００万円、下水道１億８２００万円、社会資本総合整備２６２億７２００万円。

　補正予算は、11月21日に閣議決定した「『強い経済』を実現する総合経済対策」に基づき、「生活の安全保障・物価高への対応」「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」「防衛力と外交力の強化」の３つの柱について、各項目の実施に必要な経費を配分した。

　近年の資材価格高騰の影響などを考慮した公共事業などの実施については、各項目を実施するための個々の事業の中で、必要な経費を措置している。

　予算の配分に当たり、地域の実情や地方公共団体の要望などを勘案しつつ、高い緊急性と効果が認められる事業に重点を置き、主に「防災・減災および国土強靱化の推進」に予算を配分している。

　また、経済成長を着実に進めるため、生産性向上につながる公共事業を目指すとともに、気候変動の影響による災害の激甚化・頻発化に対応するため、ハード・ソフト一体となった事前防災対策を加速化させる。

　千葉県関係の配分内容は次の通り。

【河川・ダム・砂防】

〈直轄〉

　▽利根川水系利根川下流河川改修事業＝堤防整備など▽利根川水系江戸川河川改修事業＝堤防整備など▽利根川水系江戸川特定構造物改築事業＝江戸川水閘門の改築▽利根川水系利根川下流河川維持修繕事業＝老朽化対策▽利根川水系利根川下流河川工作物関連応急対策事業＝尾羽根川排水機場などの設備改良など▽利根川水系利根川上流河川維持修繕事業＝老朽化対策▽利根川水系利根川上流河川工作物関連応急対策事業＝河川管理施設のゲート無動力化▽利根川水系江戸川河川維持修繕事業＝老朽化対策▽利根川水系江戸川河川工作物関連応急対策事業＝古ケ崎排水機場の設備改良▽利根川水系利根川堰堤維持事業＝機械設備修繕など▽利根川上流治水機能増強検討調査＝既設ダム活用検討調査など

〈補助〉

　▽一宮川水系一宮川ほか浸水対策重点地域緊急事業＝調節池・堤防整備▽北九十九里～一宮海岸高潮対策事業＝堤防被覆など施設整備▽鴨川市東地区事業間連携砂防など事業＝横ボーリング工など▽利根川水系黒部川ダムメンテナンス事業＝主ポンプ駆動設備など改良

【道路】

〈直轄〉

　▽国道51号北千葉拡幅＝改良工事▽国道51号成田拡幅＝改良工事▽国道51号大栄拡幅＝改良工事▽国道１２７号防災＝改良工事▽国道２９８号東京外かく環状道路＝改良工事、電線共同溝工事▽国道３５７号東京湾岸道路＝改良工事、橋梁下部工事、調査設計▽国道４６４号北千葉道路（市川・松戸）＝用地買収、調査設計▽国道４６８号首都圏中央連絡自動車道（大栄～横芝）＝改良工事▽国道16号市原地区（下り）電線共同溝＝緊急輸送道路の無電柱化▽国道51号十余三地区（下り）電線共同溝＝緊急輸送道路の無電柱化▽国道16号維持管理＝河川隣接構造物の流出防止対策など

〈補助〉

　▽国道１２６号山武東総道路三期＝用地買収

【港湾・空港・都市住宅・営繕】

〈直轄〉

　▽千葉港海岸直轄海岸保全施設整備事業＝海岸保全施設の整備▽木更津港湾合同庁舎＝津波対策、屋根・外壁・建具改修

〈補助〉

　▽公営住宅などストック総合改善事業（検見川県営住宅）＝長寿命化型改修▽津田沼駅周辺地区まちなかウォーカブル推進事業＝歩行環境の高質化