埼玉県空調衛生設備協会（長沼章会長）は９日、さいたま市内のホテルブリランテ武蔵野で本年度の「トップセミナー」を開いた。当日は会員企業の代表者や幹部およそ60人が出席。講師には経済ジャーナリストの須田慎一郎氏を招き、「今後の日本経済のゆくえ～輝く地域・輝く企業は？」をテーマに講演した。

　冒頭のあいさつで長沼会長は「われわれの業界は今、仕事は多くあっても監督や作業員をはじめ人がいないという状況。これからの日本経済がどのように進んでいくのか、セミナーを聞いて明日からの糧にしてほしい」と呼び掛けた。

　続いて講演に移った。須田氏は、エコノミストの経済予測が、なぜ当たらないかについて「彼らは、さまざまな指標やデータを分析、組み立てて今後の経済を予測するが、これでは当たらない。なぜなら政治の動きがあるからだ」と政治の重要性を指摘。「今後の日本経済を考えるうえで、高市総理の所信表明に重要なヒントがある。冒頭の景気・経済対策に『経済あっての財政』『責任ある積極財政』と２つのキーワードがある。財政の単年度主義から複数年度化など、来年は高市カラーが色濃く反映され、財政にとって大きな変化をもたらす年になってくる。皆さまも発想の転換を図らないと、取りこぼされる」と呼び掛けた。