北茨城市は、中郷中学校の校舎を整備し、小中一体型の義務教育学校を新設する。現北側校舎(普通教室棟)を建て替え、南側校舎は大規模改修して活用する計画としており、基本・実施設計業務に係るプロポーザルを年度内にも公告する。2026年度中に設計をまとめ、順調に進めば、27~28年度にかけて工事を行い、29年度の開校を目指す。
市では、人口減少と児童生徒数減少に伴い、コンパクトで機能的、現在の生活様式に応えられる学校施設の整備を計画。このうち中郷第一小学校と中郷中学校は、いずれも建設から40年以上が経過し、設備の老朽化が著しく進行していることから、これまで個別での改修や建て替えを検討してきた。
しかし、大規模改修では廊下や階段幅の狭さの解消が困難なほか、トイレの洋式化に伴う便器数の減少など、教育環境上の課題が残ることが判明した。また、両校とも構造上の耐力度が文部科学省が示す改築補助要件を満たさず、改築を行う場合は市の財政負担が大きくなることも課題となっていた。
こうした状況を踏まえ、市は両校を統合し、義務教育学校として再編する方針を決定した。整備場所は、より広い敷地を有する中郷中学校敷地内とし、北側校舎に位置する普通教室棟を建て替え、新たな学習環境を整備する。
南側校舎については大規模改修を実施し、引き続き校舎として活用する計画だ。工事期間中はグラウンドに仮設校舎を設置し、教育活動を継続する。
建物の詳細について、北側校舎はRC造3階建て、延べ床面積2392㎡。1978年に建築し、2011年には大規模改修(屋根防水、耐震、トイレ、外壁補修・塗装)を行っている。
南側校舎は、RC造3階建て、延べ床面積2635㎡。1985年に建築し、2018年には屋上シート防水張替えを実施している。
具体的な内容については、基本・実施設計の中で精査・検討していくこととしており、本年度内にも事業者選定に係るプロポーザル手続きを開始する。26年度には設計の策定を進めるとともに、統合等準備協議会の発足や関係者説明会を行う。
順調に進めば工事は27年度から取り掛かり、2カ年で建設・改修工事を進めていく。竣工は29年度を予定しており、内覧会や引っ越し作業などを経て、義務教育学校の開校を目指す。
周辺環境の整備では、昨年11月18日と19日に行われた保護者説明会において、学校周辺道路の狭さや、小学生を迎え入れるにあたってのグラウンド利用方法などに質問が寄せられた。これらについても、具体的な検討を進めていくこととしている。
中郷中学校を活用した義務教育学校の新設は、老朽化対策と教育環境の再構築を同時に進める取り組みとして、県内でも珍しい事例となる。今後の事業展開が注目される。


















