県農村整備課は、群馬県農業農村整備計画2026の原案をまとめた。計画案には4つの基本施策や地域ごとの重点取り組みなどが示されている。基本施策における2030年度までの数値目標として基幹農業水利施設の長寿命化対策工事を完成させる地区数に34地区をあげた。また、優先度の高い防災重点農業用ため池における防災工事に着手するため池数については30年度までに75カ所を目標に設定。計画期間は26年度~30年度の5年間。3月の策定を予定する。
基本施策には▽収益力向上に資する生産基盤の整備・保全▽持続可能な農業水利施設の保全管理▽強靱化による安全・安心な農村づくり▽農村の多面的機能と生活環境の保全管理-を位置付けた。4つの基本施策における数値目標として▽生産基盤整備を契機に担い手へ集積する農地面積=505 ha(現状)から600 ha(30年度)▽基幹農業水利施設の長寿命化対策工事を完成させる地区数=26地区(現状)から34地区(30年度)▽優先度の高い防災重点農業用ため池における防災工事に着手したため池数=34カ所(現状)から75カ所(30年度)▽農地・農業用施設の維持・保全が図られた農地面積=1万9501 haから2万2600 ha(30年度)-を位置付けている。
同計画には持続可能な社会への取り組みとして有機農業を実践しやすい農地に向けた整備構想づくりや、水田貯留機能を活用した田んぼダムの取り組み促進、農業用水を活用した小水力発電の導入促進などを盛り込んでいる。
地域ごとにおける重点取り組みは次の通り。
【中部地域】
スマート農業技術の導入に向けた基盤整備ならびに畑地帯の基盤整備の推進として伊勢崎市の境下武士・中島・米岡地区および渋川市の敷島、南原地区における区画整理事業の着手などをあげる。
防災重点農業用ため池に係る対策の推進では前橋市の千貫沼、大堤沼、北替戸沼、二本松沼地区と渋川市の戸室、弁天池地区で豪雨・地震対策工事や利用されていない農業用ため池の廃止に向けた支援を実施する。
農業水利施設の保全対策の推進では、前橋市ほかで行う坂東大堰2期、前橋市と伊勢崎市の大正用水3期、前橋市の赤城大沼用水4期、金丸地区で保全対策を実施。
前橋市と伊勢崎市で実施する大正用水4期、前橋市の赤城大沼用水5期地区では機能保全計画に基づき保全対策に着手する。高崎市と榛東村、吉岡町で行う相馬原地区は障害防止対策事業造成施設の補修・更新を行う。
【西部地域】
生産性の向上と管理省力化に対応した基盤整備の推進では、藤岡市の保美地区と富岡市の吉田地区で実施するほか、計画中の山崎・上大塚地区(藤岡市)で担い手への農地集積・集約化、基盤の大区画化、自動給水栓などのスマート農業技術を導入するとともに、農地周りの草刈りや水管理などの管理作業を省力化する整備を推進。また、中山間地域では、細野原地区(安中市)と上馬山地区(下仁田町)で担い手の要望に応じたきめ細やかな整備を支援する。
農業水利施設の老朽化対策と管理体制の強化は、鏑川用水(高崎市)、甘楽多野用水(富岡市)、中村堰(藤岡市)などで老朽化している基幹農業水利施設について関係者と協議し計画的に保全対策を進める。
農村地域の防災減災の推進は管内31カ所の防災重点農業用ため池において利用者や関係市と協議し、必要な豪雨・地震・劣化対策を進めていく。
【吾妻地域】
有機農業に対応する生産基盤整備の推進としては高山村の原地区で、ほ場整備事業を実施。原第2地区でも事業実施に向け、地域と連携して基盤整備構想策定を進めている。
防除用水施設整備の推進は大横川地区(嬬恋村)で各ほ場に近い位置に受水槽4基を新設するとともに、老朽化した取水口と用水管路の更新を行う。
【利根沼田地域】
石綿セメント管の布設替え対策の推進は石綿セメント管の撤去を行いながら、新たに塩化ビニル管による布設替えを実施。
防災重点農業用ため池の豪雨・地震対策では、対策が必要な22カ所について、管理者や関係市町村の意見を踏まえ、緊急度に応じて対策を進める。また、利用されていないため池の廃止に向けた支援を行う。
【東部地域】
担い手への農地集積・集約化およびスマート農業技術の普及・促進を図るための生産基盤整備では野辺地区(館林市)では58・5 haの区画整理を実施し、担い手へ50・5 haの農地集積を図る。さらに自動給水栓を活用することで水管理の省力化および営農コストの低減を図る。尾島東部地区(太田市)と大島地区(館林市)においては区画整理や農道整備などにより区画整理約120 haの事業化を推進する。
農村地域の防災減災対策では薮塚西部地区(太田市)で調整池の造成や排水路整備を実施。押切境地区(太田市)では排水機場の更新や排水路整備を行う。また、豪雨・地震・劣化対策が必要とされた防災重点農業用ため池について計画的に対策工事を実施する。このほか、渡良瀬川中央地区(太田市ほか5市3町)の農地防災水管理システムの更新を盛り込んでいる。
















