県土地改良事業団体連合会(県土連、美土里ネットとちぎ)は、代行施行に備え3月までに電子入札システムを導入。担当組織を整え外注業務から試行を検討している。代行施行は市町や土地改良区の団体営事業を対象に今年度中に本格実施に向けた5カ年の計画を策定。農地整備や水利施設修繕など事業の計画策定から工事完了に至る受託システムを構築する。代行施行は技術職員が不足する市町や土地改良区に代わって土地改良工事を代行する制度。2022年4月施行の改正土地改良法に盛り込まれた。県内10市町程度が代行施行を検討しているほか、98土地改良区には地区単位で制度普及を呼び掛けてきた。
改正土地改良法の柱は、土地改良区や市町が行う土地改良事業の工事の受託制度を位置づけた。県土連は農業農村整備事業発注者支援機関として設計・積算、技術審査、監督、検査の各プロセスの業務を補助してきた高い実績がある。
農林水産省は土地改良事業を実施する市町村、土地改良区の技術職員が不足気味と指摘。防災・減災対策や農業基盤整備など円滑な実施に支障が生じていることから、資金調達や事業実施について支援体制を構築する必要があるとし、支援の受け皿として土地改良事業団体連合会の業務を拡充した。
改正土地改良法の施行を受け県土連は、業者を選定する電子入札導入の検討、工事監督に特化したデモ施工を実施。デモ施工はこれまで栃木市、壬生町、益子町、市貝町などで行い、意見交換を通じて課題を抽出してきた。
工事監督では①現場代理人会議②境界・施工界の公図確認③買収・借地の現地確認④監督員詰所・作業員休憩所の確認⑤施行計画書の確認⑥安全管理の現地確認⑦材料使用届の確認⑧現場代理人・主任技術者の現場対応確認⑨工程確認⑩現場管理と保全状況確認⑪丁張確認など段階確認⑫工場検査や使用材料現地確認⑬施工管理(実測・写真)⑭使用重機の確認⑮土質条件など設計図書と現場の整合性の確認⑯仮設計画と設計図書の整合性確認⑰危機管理⑱現場全体の品質確認⑲指示書の発行―の流れで業者指導や施工管理を実施する。
県土連では市町や改良区などから受託した業務の一部を測量設計コンサルなどに外注。外注は年間20件程度。内部の人的配置を含め電子入札システム構築後は、外注業務から試行する考え。
団体営事業のうち市町が担当する工事は農道やため池、道路排水先の排水路整備など公益性が高い。土地改良区は畦畔除去などによる区画拡大や用排水路、揚水ポンプなど改良区内の施設修繕が大半。農地耕作条件改善事業や農業水路等長寿命化・防災減災対策が対象。
県土連では工事の品質確保と公正性を担保するため品確法に基づき入札契約手続きを進めるほか、委託者の市町や土地改良区は人件費など代行施行のコスト分を賄う。
代行施行の実施に当たり県土連では、市町や土地改良区の予算確保・調整を含め計画策定から工事完了まで包括的な協定を締結。事業のパッケージ化による代行施行のシステムを構築していく見通し。
















