国土交通省は、道路に埋設している占用物件(通信管、水道管、下水道管、電力管、ガス管ほか)について、埋設位置や占用料の徴収、占用廃止時の残置のガイドライン作成に向けた検討を開始した。有識者による「道路地下空間利用のあり方等検討委員会」の初会合を2日に開き、方針を示した。2026年度内の中間整理を目標に、複数回会合を開催する。
沓掛敏夫道路局長は冒頭あいさつで「安全・安心な道路空間を確保するために、道路地下空間のあり方について総合的に検討する必要がある。検討委員会では道路地下空間の適切な負担や仕組み構築について検討していきたい」と述べた。
埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故は、地下に埋設された下水道の老朽化が原因とされている。これに加え、新たな地下空間利用のニーズも踏まえて①埋設位置②占用料③占用廃止時の残置―の3点を論点として検討を進める。
①の埋設位置は、現行の道路法で原則として歩道下への埋設を求めている。八潮市の陥没事故では、幹線道路の交差点部に埋設された下水道が損傷し、大きな社会影響を引き起こしたことから、緊急輸送道路における地下占用物の埋設位置のあり方について議論する。
②の占用料は、道路管理者が徴収し、占用者が維持管理や工事費用を負担する仕組みとなっている。両者が連携して地下埋設物に起因する事故に対応できるよう、交通や道路管理への影響を考慮した費用負担のあり方について検討する。
③の残置については、原則として除却・原状回復が求められているが、撤去工事が交通や道路構造に大きな影響を及ぼす場合は残置が認められている。一方で残置物に起因する陥没事例も確認されており、統一的な考え方をガイドラインとして整理する必要性を議論する。


















