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埼玉県杉戸県土整備事務所

100%リサイクル防草材「はえん草(ぞ)」現場見学会

2026/03/04 埼玉建設新聞

杉戸県土整備事務所は2月26、27日の2日間にわたり、鹿島道路が開発した低炭素型防草材「はえん草(ぞ)」の現場施工見学会を大島新田調節池(杉戸町本島地内外)で開催した。26日は近隣の県土整備事務所や市町職員ら約20人が出席。27日は近隣の建設業者が多数参加し、材料特性や施工方法について理解を深めた。施工は小沢道路が担当した。

防草対策としては従来「防草シート工」や「防草コンクリート工」が広く採用されてきた。防草シートは施工性に優れる一方、紫外線劣化などにより更新が必要となる場合がある。防草コンクリートは耐久性に優れるものの、施工時のCO2排出量が大きく、撤去時には廃材が発生するなど、環境負荷やライフサイクルコストの面で課題が指摘されている。

これに対し「はえん草」は原材料のすべてにリサイクル材を使用。資料によると、一般コンクリートのCO2排出量約366・8㎏―CO2/に対し約8・3㎏―CO2/とされ、約96・8%削減を実現する。施工コストも従来工法比で約30%縮減可能とされ、環境性と経済性を両立する点が特長だ。

施工は基礎地盤整正後に材料を荷降ろしし、敷き均し、ローラー等で転圧して仕上げる工法で、施工厚は10㎝。見学会では施工後約1週間が経過した現地を確認し、防草効果や表面の安定状況を視察した。あわせて材料の敷き均しや転圧など実際の施工工程も公開され、参加者は施工手順等を間近で確認した。

参加者からは「数字で示されると分かりやすい」「今後の活用の可能性を感じた」といった声が聞かれた。

当日、説明を行った鹿島道路の技術開発本部・技術部の中島洋部長は「埼玉県が推進するサーキュラーエコノミーの理念に沿った製品。東京や埼玉など関東圏域で解体工事が増加する中、コンクリートがらの新たな活用先として開発した。再資源化が可能で環境負荷を低減でき、コスト縮減にもつながる。公共・民間を問わず、幅広い現場のニーズに対応できる製品」と語り、幅広い現場への展開に意欲を示した。

同技術は先日、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)にも登録されている。

また、鹿島道路では再生骨材を100%使用した循環経済型低炭素コンクリート「RA(ラク)クリート」の開発も進めている。コンクリート二次製品として展開し、CO2排出量を約50%削減するなど、再生資源の有効活用と脱炭素化の両立を図っている。

循環型材料の実装拡大が、防草工法のみならず建設分野全体の低炭素化を後押ししそうだ。

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