松戸市議会は11日、「庁舎整備に関する特別委員会」を市役所議会棟2階第2委員会室で開催した。市は、新庁舎の建設場所について「現市役所敷地」と結論付けたと報告。事業費の縮減、事業期間、市民の利便性を最優先とし、前市政で進めてきた新拠点ゾーンでの庁舎建て替え方針を覆した形だ。新拠点ゾーンに関しては、速やかに「新拠点ゾーン整備基本計画」の見直しに着手し、財政状況も勘案しながら、全体方針や求められる機能を再整理する。
建て替え場所の検討に当たっては、事業費、事業期間、松戸駅からの距離、バリアフリー化の状況、周辺道路の混雑状況、市役所駐車場の台数と構造、周辺公共施設との関係性、市役所の周辺環境、地盤構造、浸水リスク関連、受援機能、避難場所などへの距離、回遊性向上の観点、駅周辺の市街地活性化の観点などを比較した。
新庁舎の建設に要する事業費については、物価上昇の経過およびさらなる上昇への懸念や、市の財政状況に鑑み、可能な限り縮減を図る必要がある。
そのため、議会棟・別館など現有施設や民間施設を活用することにより、機能集約の考え方を最大限取り入れつつ新庁舎の規模抑制を図ることで費用を削減し、多様なプランが検討できる敷地として現市役所敷地が優位となった。
事業期間に関しては、新庁舎整備が喫緊の課題であること、長期化した場合に事業費や仮庁舎の賃借料の増大につながること、物価上昇の懸念があることを踏まえ、早期に整備を行える敷地であることが重要とした。
市民の利便性の観点では、24時間365日通行可能なアクセス道路の確保が求められることを踏まえた。
災害対応の面では、万が一、災害対策本部としての機能が果たせなくなることが想定された場合でも、地域防災計画に定めた代替施設への移設により対応可能と判断した。
新拠点ゾーン整備による松戸駅周辺の回遊性向上や市街地活性化の観点など「まちづくりの視点」は重要としながらも、財政状況や他の大型事業の推進の必要性が課題となった。
現地なら55億圧縮 35年3月の開庁へ
現地建て替えでは、本館および新館の跡地約1万3700㎡を建設地とする。新庁舎は地下1階地上15階建て、建築面積3480㎡、延べ床面積3万7000㎡、高さ約70m。駐車場は、敷地内259台、敷地外21台。2035年3月末に開庁する予定。
概算事業費は656億8000万円。内訳は、建設費503億3000万円、設計・調査・工事監理費など30億7000万円、現庁舎解体関連費18億円、外構費25億1000万円、道路改良費1億6000万円、移転・仮移転費18億円、事業期間中の仮移転に関する賃借料60億1000万円。
新拠点ゾーン移転建て替えの概算事業費711億6000万円に対し、現地建て替えは約55億円の圧縮を見込む。
















