北陸地方整備局(髙松諭局長)は16日、日本スパイダー協会(五島満会長)と災害時における災害応急対策業務に関する協定を締結した。災害発生時の被害拡大防止と被災施設の早期復旧が目的。協定により、災害発生時に4輪多関節型作業機械「スパイダー」を活用することで、急斜面などの険しい現場での作業を迅速に行い、早期の応急復旧を可能にする。また同協会は、TEC-FORCEパートナーとして被災地で活動を行う。同協会が地方整備局と協定を結ぶのは今回が初めて。
スイス製のスパイダーは、4輪駆動のタイヤが付いた4本の脚をそれぞれ独立して動かすことにより、山間部の急傾斜地や河川など従来の建設機械では走行できなかった難所での作業が可能。現場や用途に応じて、さまざまなアタッチメントを取り付けることができる点も特徴で、河川、道路、災害復旧、林業など広範な用途に対応できる。北陸地整では2024年9月に発生した奥能登豪雨で被災した道路の啓開作業に当たり昨年5月から6月にかけてスパイダーを活用。がれきや倒木を乗り越えて奥地へ進入できること、アタッチメント交換により1台で土砂撤去や流木作業をこなすことで効率的な応急復旧作業を実現した。災害復旧でスパイダーが出動したのは初のケースだった。
協定締結後、髙松局長は「災害はいつ起きるか分からないため備えておくことしかできない。今後しっかりと連携体制を整え、訓練も行い、災害に備えていきたい」とし、五島会長は「今後は北陸地方整備局からの要請を受け、速やかに被災地へ派遣できる体制を整え、TEC-FORCEと連携し一日も早い復旧を目指す」と話した。
なおスパイダーは国内に約20台あり、うち協会の会員企業が5台、国土技術総合研究所(国総研)も1台所有している。
【写真=五島会長(右)と髙松局長が協定書を披露、被災現場で活躍するスパイダー(北陸地方整備局資料より)】

















