県は26日、2025年度第4回水道事業運営審議会(会長=滝沢智・東京都立大学特任教授)を県庁本庁舎5階大会議室で開き、26~30年度を期間とする県営水道事業中期経営計画の案を示した。5月中の計画策定および公表を目指している。計画の基本理念は「『くらし』や『まちの発展』を支え続ける水道の確立」。水道料金改定の議論を踏まえ、デジタル技術を活用した浄給水場・管路の維持管理に取り組むこととする。
デジタル技術の活用における目標として、ポンプ設備の遠隔モニタリングの本格導入に向けて試行を行い、30年度までに効果を検証する。
ウェアラブルカメラにより施設点検を行うこととし、緊急時にも活用する。
人工衛星を活用した漏水調査については、1770kmの試験導入を行い、27年度までに効果を検証する。
ドローンを活用した水管橋の点検の対象は、年26橋とする。
また、管路更新の加速化を図る。特に、大口径管路の更新ペースを引き上げていくため、デザインビルドやウォーターPPPなどの新たな発注方式の調査・研究を行っていくこととし、試行工事を発注する予定。
浄給水場・管路の耐震化については、更新と併せて進めることを基本とするが、被災時の影響が大きい急所施設や湾岸埋め立て地域・最重要給水施設につながる管路を優先する。
柏井浄水場西側施設は、急速ろ過池の洗浄に用いる洗浄水槽のみ耐震性能が低いことから、29年度の耐震化工事完了を目指す。
耐用年数超過管路/前年度から800km増
県内水道の概況および統合・広域連携についても説明した。
24年度末時点における県内水道事業体の管路の総延長は約2万9630km。このうち法定耐用年数の40年を経過している水道管は、全体の34%にあたる約1万80kmで、前年度比約800km増。近年における管路の更新延長は、全体の0・7%程度にあたる約200kmにとどまっており、管路の老朽化が進んでいる。
基幹管路の耐震適合率は、前年度比0・5ポイント増の63・1%。一方で、配水池の耐震化率は1・8ポイント減の54・8%、浄水施設の耐震化率は0・2ポイント減の49・1%となった。
4月1日の九十九里地域水道企業団と南房総広域水道企業団の事業統合および、安房地域の末端給水事業体の事業統合により、県内の水道事業体数は36となる。
今後の県内事業体の統合・広域連携の推進に当たっては、国の動きや先進事例で得られた知見・成果を他の地域と共有しながら、関係市町村などと十分に意見交換を重ね、取り組みをさらに促進・加速する。
そのほか、中期経営計画の案における主な事業・取り組みと目標は次の通り。
【浄給水場などの更新・整備・維持管理】
▽園生給水場更新の推進=配水池の撤去完了▽栗山給水場再整備の推進=浄水施設の撤去完了(29年度)
【管路の更新・整備・維持管理】
▽小中口径管(管径500㎜未満の配水管)の更新延長=83km/年▽大口径管(送水管、管径500㎜以上の配水管)の更新延長=27・2km/5年▽第二木下~柏井導水管整備の実施=第1期事業(全5区間のうち残り1区間)の設計完了(28年度まで)、第1期事業の工事着手(29年度以降)
【浄給水場などの耐震化の推進】
▽浄給水場などの配水池の耐震化の実施=基本設計業務委託の発注(6か所)
【管路の耐震化の推進】
▽湾岸埋め立て地域の管路更新延長=18km/年▽最重要給水施設管路の更新延長=12・5km/5年
















