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茨城県ひたちなか市

6月入札7月着工へ/新中央図書館3分離発注

2026/04/11 日本工業経済新聞(茨城版)

 ひたちなか市の新中央図書館建設事業が、いよいよ工事発注の段階に入る。市は6月の入札に合わせ、建築、電気設備、機械設備の3分離方式で発注する方針を固め、7月ごろの着工を見込む。工期は約595日。事業費には2026~28年度の債務負担行為として、監理業務を含め44億4220万9000円を設定しており、28年度内の開館に向けた整備が本格化する。



 建設地は石川町地内の東石川第4公園グラウンド内、閉鎖された石川町プール跡地。敷地面積約3万174㎡のうち、図書館の計画範囲は約9000㎡。北側11m、西側8m、南側8m、東側6mの道路に囲まれ、勝田駅方面と公園側の双方からアクセスできる立地特性を生かす。

 施設規模はRC造(一部S造)2階建て、延べ床面積4405・68㎡。約40万冊の収蔵能力と約450席の閲覧席を備える。館内にはエレベーター2基を設置し、省エネ性能ではZEBReadyに適合。高断熱化や高効率機器の導入、LED照明の採用などにより、一次エネルギー消費量50%以上削減を目指す。

 発注は建築工事のほか、高圧受変電設備や構内情報通信網設備などを含む電気設備工事、空調・換気・給排水・消火設備、エレベーター設備などを対象とする機械設備工事で構成。分離発注により専門性を生かしつつ、品質確保と工期順守を図る。

 設計は山下設計(東京都中央区)が担当。基本設計では「公園と一体となり、まちとつながる図書館」をコンセプトに掲げ、中央に一般書架を配置し、その周囲を回遊する「シビックリング」を核とした空間構成を採用している。

 平面計画では、東西両側に玄関を設け、駅側と公園側の双方からの動線を確保。1階は児童書架や飲食・休憩エリア、多目的スペースなどを配置し、にぎわいと交流を生む空間とする。

 児童エリアには絵本と児童書を分けつつ隣接配置し、「おはなしのへや」や小上がり、テラスも設けるなど、親子利用に配慮した構成とした。2階には読書室や学習エリア、郷土資料・参考図書エリアを配置し、静かな環境を確保する。

 外構では、約120台分の駐車場(車椅子利用者用含む)と約80台分の駐輪場を整備。「まちかどひろば」と「公園ひろば」の2つの広場を設け、図書館と公園が連携したイベントや滞留空間を創出する。キッチンカーの乗り入れや屋外での飲食も想定している。

 建物外観は公園の緑と調和する落ち着いたデザインとし、日射負荷の高い南・西面は壁主体、北・東面はガラス主体とすることで環境性能と景観性を両立。外装材にはコンクリートやアルミスパンドレルを採用し、耐久性と維持管理性にも配慮する。

 当初予算では、建設事業に44億4220万9000円、周辺整備事業には4億9367万1000円の債務負担行為を設定。速やかな着工につなげ、新たな市民活動の拠点整備がいよいよ実行段階に移る。

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