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国土交通省利根川水系砂防事務所,その他記事(公共)

26年度の事業概要示す

2026/04/29 群馬建設新聞


国土交通省利根川水系砂防事務所(石田孝司所長)は2026年度の事業概要を明らかにした。事務所の全体事業費は45億6600万円で、内訳は砂防事業が26億2500万円、直轄火山砂防事業(浅間山)が16億1100万円、直轄地すべり対策事業が3億3000万円としている。砂防事業では、川浦床固群や片品上流第2砂防堰堤群、万場地区砂防堰堤群などの進捗を図る。

利根川水系では「令和の大改修」と銘打ち、令和元年東日本台風などすでに顕在化している気候変動に対応すべく、河道対策と既存ダムの有効活用や中止ダム予定地の活用、砂防施設の整備などの上流対策を強力に推進し、治水安全度の早期向上を目指す。

同事務所では、砂防堰堤や床固工など、一体的に土砂流出の抑制、調節することにより流域全体を土砂災害から守るため事業の進捗を図る。

主な事業については次の通り。

【浅間山直轄火山砂防事業】

嬬恋村や長野県小諸市などで火山活動に応じた機動的な対策を行う「火山噴火緊急減災対策」として、融雪型火山泥流や噴火後の土石流などに対し砂防堰堤および導流堤を整備するとともに、噴火の前兆現象や噴火が発生した場合に緊急時の対策でコンクリートブロックなどを使用した砂防堰堤および道流堤を築造する。

本年度、嬬恋村では赤川砂防堰堤群、地蔵川砂防堰堤群の整備を実施予定。長野県軽井沢町および御代田町では▽大日向川砂防堰堤▽濁川砂防堰堤群▽千ヶ滝西沢砂防堰堤群▽大窪沢川砂防堰堤群▽船ヶ沢川東砂防堰堤群-の整備を進める。

【利根川上流直轄砂防事業(川浦床固群)】

高崎市内の烏川流域は、脆弱な地質で、過去に発生した豪雨により、不安定土砂が堆積している。

河床や渓岸を安定させるために、26年度は第17帯工と第5床固工などの整備を予定している。

【利根川水系直轄砂防事業(片品上流砂防堰堤)】

26年度は片品上流第二砂防堰堤の整備を進める。本堰堤は不透過型の重力式砂防堰堤で、堤長83m、高さ17mの規模となる。

片品川の流域は日光白根山の脆弱な火山性地質に覆われており、急峻な地形のため、山地崩壊などによる土砂生産が著しく、河床に多量の不安定土砂が堆積している状態。土砂流出を抑制し、発電設備や国道401号などを保全するため計画した。

【利根川上流直轄砂防事業(万場地区砂防堰堤群)】

神流町の神流川流域の万場地区においては、風化岩により形成された地層であるため非常に脆弱で、渓岸や表層崩壊などにより土砂生産ポテンシャルが高い状況。砂防堰堤を整備することで土石流および流木の流出を抑制し、直下流の国道や人家などを保全する。本年度は工事用道路の整備を行う。

【利根川上流直轄砂防事業(大笹床固群)】

26年度は嬬恋村大笹地区で床固工などの工事を計画している。

吾妻川流域は、浅間山、草津白根山の火山噴出物による脆弱な地質と急峻な地形により、上流域からの土砂生産が著しく、当該箇所には流出土砂が厚く堆積していることから、床固群整備により河床・渓岸を安定させるとともに、土砂の二次移動を抑制し、流域内および下流域の土砂・洪水氾濫を防止する。

【譲原地区直轄地すべり対策事業】

藤岡市の譲原地すべりは1962年に地すべり防止区域に指定。95年度から直轄事業として、面積100haを対象に地すべり対策を講じている。

地すべり発生の最大誘因である地下水の排除や浸透防止を目的とし、集水井工、横ボーリング、排水トンネルなど抑制工を主体とした整備を行う。

2026年度は、地すべりの動きを直接止めるアンカー工の整備を実施する予定。

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