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栃木県河川課

県河川課、菊沢川改修船津川工区、50号横断部をHEP&JES、函渠工42.2mで地盤改良工

2026/05/08 栃木建設新聞

 県河川課は、佐野市船津川工区の1級河川菊沢川改修で、国道50号横断部函渠工の非開削工法にHEP&JESの採用を見込み、用地補償に着手した。50号下の非開削延長が32m、函渠工は内空断面で幅13・6m×高さ4・1m。50号下は軟弱地盤で施工にあたり地盤改良工として液状化対策と止水対策を実施する。地盤改良は薬液注入工法を採用し、函渠工底面に土量3384立方m。地下水位が高く止水対策では土量807立方mを試算した。50号両側の側道部は開削で函渠延長が北側5m、南側5・2m。

 船津川工区の改修延長は3300m。50号横断部は上流端に位置し、豪雨時のボトルネックとなって氾濫被害を助長する要因となっている。

 3300mのうち直轄境から主要地方道佐野行田線椿田橋まで2520mは計画流量毎秒70立方mで現河川の河床掘削。椿田橋から50号まで780mは市の産業団地開発で用地を創出し毎秒50立方mの河道を新設する。

 50号の函渠工は菊沢川を付け替え、現河川の西側へ約70m、横断部42・2mを新設する。詳細設計はニュージェック、ボーリング調査を第一測工が担当。現在の50号橋は函渠工で渡河し、幅4・7m、長さ32・8m。

 菊沢川の整備手法は、同地の軟弱地盤を背景に現況河川幅で河床を掘り下げ護岸を整備。下流側直轄境から椿田橋までの深度は河床1・1~2mを掘り下げる。

 椿田橋から50号までは掘削深1m程度。上流側の蛇行区間は市が計画する産業団地開発で河道用地を創出。植野44号橋付近から新たな河道を設置して護岸を整備。新産業団地整備と連携し改修を進めていく。

 菊沢川は15年関東・東北豪雨や19年東日本台風で氾濫。渡良瀬川合流部から50号上流の田島町にかけて広範囲にわたり浸水した。

 県は22年度に整備手法を検討するため概略設計をオリエンタル技術開発に委託。23年度には事業を前倒しし下流側2520mの改修を先行。補正予算で路線測量と堤外地の用地調査を2分割で晃洋設計測量と栃木県用地補償コンサルタントに委託した。

 菊沢川は1次改修を完了しているが、毎秒20立方mの流下能力しかない。県は2度の氾濫を受け、同規模の被害を抑止するため現況の河川幅を基本に河床掘削により河積の拡大を企図。

 浸水の原因は想定を超える降雨量に加え、樹木の繁茂や土砂が堆積しており、河積が阻害され流下能力が確保されていないと判断。1次改修が完了している現況河川幅を維持しながら、両岸に護岸を立て河床を掘削して毎秒50~70立方mの断面を確保する整備手法を選択した。

 軟弱地盤のため護岸工は詳細設計で26年度にも工法を確定する。詳細設計はオリエンタル技術開発と栃木県用地補償コンサルタントが担当。

 標準断面は下流側で天端16・25m、河床幅13m。両側堤防3mの管理用通路と両岸の法高を含む河川幅は25・25m。現況の平均流量は毎秒22・6立方mで、現況の河床から1・1~2m掘り下げ平均水深を3・25mとする。

 上流側は天端12m、河床幅9・5m。両側堤防3mの管理用通路と両岸の法高を含む河川幅は21m。現況の平均流量が毎秒21・9立方mで、河床を1m掘り下げ平均水深が2・5m。流路は産業団地の区画に沿い新河道を掘削し流況を安定させる。

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