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群馬県中之条土木事務所

中之条土木事務所長石坂幸喜氏インタビュー

2026/05/15 群馬建設新聞


中之条土木事務所への勤務は、県職員として最初に配属された長野原事業所時代を含め、今回で4回目となる。「私自身、この吾妻地域で生まれ育ち、職員としての原点ともいえる地に、こうした節目の時期に再び携わることとなり、非常に感慨深い」と話し、改めて「身の引き締まる思い」と意気込む。

管内については、草津や四万温泉などの観光資源に恵まれている一方、「急峻な地形や降雪、豪雨など自然条件が厳しく、人口減少や高齢化といった中山間地域特有の課題も抱えている」と分析する。そのうえで、「地域の安全・安心を最優先に、道路・河川・砂防などの整備と適切な維持管理に取り組み、職員一人一人の力を結集して地域にしっかりと向き合っていきたい」と語った。

2026年度の事業については、「『ぐんま・県土整備プラン2025』に基づき、災害レジリエンス№1の実現に向け、防災・減災対策をはじめとするさまざまな施策を計画的に実施する」と強調。特に、上信自動車道へのアクセス道路となる県道植栗伊勢線や県道嬬恋応桑線などの道路改築事業について、建設事務所と緊密に連携しながら推進するほか、国道146号や国道292号の整備も着実に進めていく方針だ。

若手職員に対しては、「現場で学ぶ姿勢と、失敗を恐れず挑戦する気持ちを大切にしてほしい」とエール。技術の継承に加え、「新しい発想やデジタル技術の活用など、柔軟な視点で業務改善に取り組んでもらうことを期待している」と述べ、「組織としても成長を支えていきたい」と期待を寄せている。

思い出深い事業には、直接現場を担当した災害復旧事業を挙げる。15年に国道291号で起きた土砂崩れを振り返り、「一刻も早い復旧が求められる中、関係機関や建設業者と連携し、夜を徹して応急対応に当たった」と語る。「現場での的確な判断と迅速な対応が求められる中で、改めてインフラの重要性と責任の重さを実感した」と、当時の緊張感を今も忘れていない。

建設業界に対しては、日ごろの社会基盤整備や災害対応への尽力に深く感謝したうえで、「担い手不足など厳しい状況が続く中、発注者としても働き方改革や生産性向上に一層配慮し、持続可能な発展に向けて連携を深めていきたい」との考えを示した。

多忙な日々の中、癒やしの時間は「猫とのふれあい」。実家が住居のすぐ近くにあり、母の様子を確認するのを兼ねて毎日立ち寄っては、母が飼っている5匹の猫たちと過ごしているという。家族にアレルギーがあるため自宅では飼えないが「猫たちと過ごすひとときが自然と心を和ませてくれる、大切な時間になっている」と笑顔を見せた。

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