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茨城県下水道課

重点調査対策を集中実施/新たな下水道経営戦略策定

2026/05/16 日本工業経済新聞(茨城版)

 県下水道課は、2026年度から35年度までを対象とする新たな下水道事業経営戦略を策定した。計画期間のうち26~30年度に全国特別重点調査に基づく管路対策工事を集中的に実施。投資計画として流域下水道事業では、特別重点調査への対応を含む老朽化対策を進めるため、100億円程度の建設改良費を見込み、支出は120億円以上となる見通し。鹿島臨海特定公共下水道についても、特別重点調査結果を踏まえた対策や老朽化対策により年間11~12億円程度の建設改良費を計上する。

 新たな経営戦略は、人口減少や物価上昇、施設老朽化、職員数の減少など、事業環境が大きく変化する中で、▽安心で快適な生活環境づくり▽安全で計画的な施設の構築と運営▽安定した経営基盤の確立-の3点の経営方針の下、老朽化対策や耐震化、広域化、再生可能エネルギー活用などの取り組みを進める。

 主な取り組みのうち、施設の耐震化については段階的な整備を進める。成果指標として処理場は24年度末の耐震化率39%から30年度49%、35年度41%へ、ポンプ場は25%から30年度46%、35年度64%へ引き上げる。

 また、管路については、全359・4㎞のうち36・4%が耐震化済み。30年度には40%、35年度に44%を目指す。特に大口径管路の要対策箇所は30年度までに100%の完了を見込む。

 自家発電設備は50施設中44施設で整備済みで、処理場8施設、ポンプ場28施設への設置が完了しており、残るマンホールポンプ6施設の整備を進める。

 広域化の推進では、県広域化・共同化計画に基づき、市町村の下水道や農業集落排水施設などの統廃合を進める。県管理下水道に統合される汚水処理施設は30年度に9施設、35年度に15施設となる見通し。また、ウオーターPPPの導入・運用についても検討を進めるほか、大規模施設の再構築にあたっては、段階的な整備やダウンサイジングを行い、施設規模の最適化を図る。

 このほか太陽光発電、下水汚泥や下水熱などを活用した再生可能エネルギー利用の導入可能性検討、DXを活用した遠方監視技術や管路台帳の電子化による施設情報と維持管理情報を一体的に管理し、維持管理情報を起点としたストックマネジメントの確立などを目指す。

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