県生コンクリート工業組合(山浦友二理事長)は26日、設立50周年記念式典を開催した。山浦理事長は「コンクリートは社会基盤を造り、人を助けるものであり、生コン工場は地域のために必要な施設」と強調し、列席した多くの関係者に対し、需要拡大への理解と協力を求めた。
長野市のホテル国際21で開かれた式典には県下から組合員が参集。新田恭士県副知事、依田明善県議会議長、深澤信治県建設業協会長など、県、県議会、国会議員、国土交通省、関係団体の代表が多数出席し、晴れの日を祝った。
山浦理事長はあいさつで「ひと頃は『コンクリートから人へ』などという暴論もあったが、コンクリートは社会基盤を造り、人を助けるもの。災害対応という意味でも生コン工場は地域のために必要な施設。たくさんほしいといっているのではなく、地域のため、生きていくために必要な数を何とかしてほしい」と訴えた。
また「ここ数年、生コン業界は激動の時代。ロシアのウクライナ侵攻に伴う石炭高騰の余波で、セメントが5000円も値上がるとは考えもしなかった。さらに、来年4月よりUBE三菱セメントと太平洋セメントが3000円の値上げを行うことを事前通知した。UBE三菱セメントは2030年までに、もう2000円の値上げが必要と説明しており、他のメーカーも追従するだろう」と厳しい業界環境を吐露。「27年のセメントの値上げ、青ナンバーの問題、軽油の動向、混和材の値上げ、アドブルーの供給、従業員の待遇改善、週休2日制の導入、設備更新等を考慮すると、4000円前後の値上げを行わざるを得ない。25年度の全国の生コン出荷量は辛うじて6000万m3を超えたところ。令和2年は7818万m3あった。長野県も前年比6.9%減となる104万m3と低調で、常時100万m3を切るようになれば経営が成り立たない工場が現れる。そのようなことのないよう、当組合は全力で需要拡大に取り組む。これにはご来賓の皆さまの力添えが不可欠」と述べ、引き続きの理解と協力を求めた。
続いて傳刀俊介副理事長が50年の歩みを紹介。良質な製品を提供するため、1979年から長野県独自の品質管理監査を開始したことや、97年以降は全国基準に基づく品質管理監査制度により、組合員の全工場を対象に毎年立ち入り検査を実施し品質向上に努め、ユーザーから高い評価と信頼を得ていることなどが伝えられた。
来賓あいさつには代表して4人が登壇。新田副知事は「高品質で信頼性の高い生コンを安定的に供給されてきた皆さまの努力は、県民の命と暮らしを守る大きな力となっている。また、貴組合では生コン生産者が意欲と誇りを持てるよう、4月から県発注工事のコンクリート構造物において、生コンを納入した工場名、品質管理責任者、設計基準強度、配合などを記した銘板を掲示する独自の取り組みも進められている。県としても皆さまと共に、県土の発展と豊かで住みやすい地域づくりに向け引き続き取り組む」とエール。
依田議長は「50年にわたり築き上げた業績をさらに発展されるとともに、安全安心の社会基盤整備の充実強化という重要な使命の下、組合員相互の強固な連携により経営基盤の安定を図るなど、業界発展のため一層の尽力をお願いします」と述べた。
全国生コンクリート工業組合連合会ならびに全国生コンクリート協同組合連合会の髙木康夫常務理事は「50年の歩みは平坦なものではなく、景気変動、需要減少、原材料価格の高騰、人材不足、自然災害への対応など、多くの困難を乗り越えてきた。課題に直面しながらも業界の発展と信頼確保のため不断の努力を重ねてきた真摯な姿勢に対し、深く敬意を表します」と労い、「さきほど紹介があった県発注工事における銘板設置や、高校生を対象とした出前授業など、積極的な取り組みは他の組合も大いに参考となる。今後も斬新なアイデアと一致団結した大きな力で業界を引っ張っていってほしい」と期待。
深澤会長は「私ども建設産業は地域の守り手であると同時に、地域経済を下支えする地域の基幹産業としての役割も担っている。その使命を果たすためには高品質な生コンの安定供給が不可欠であり、一丸となって県土の発展に取り組んでいきたい」と、共に歩むことを伝えた。
また表彰式も行われ、長野県生コンクリート品質管理監査会議の議長を務める大上俊之信州大学名誉教授と副議長の遠藤典男長野工業高等専門学校教授に感謝状、理事を退任した福原初氏に表彰状を授与。安全運転をたたえる県警本部交通部長・工業組合理事長連盟表彰は、昭和産業木曽営業所に勤務する倉本貴幸氏が栄誉に浴した。
















