県芳賀農業振興事務所は、古立堰(市貝町市塙)、猪の渕堰(芳賀町下高根沢)の改修に向けた調査に着手する。古立堰は桜川、猪の渕堰は野元川に設置された老朽堰。いずれも調査期間は2026~27年度。27年度に計画を樹立し、28~30年度の3カ年で事業実施を見込む。今年度事業費は各2400万円。堰ごとに土質調査業務を6月、測量設計を7月ごろ指名競争入札で発注する方針。
古立堰は市貝小学校の北、古宿大橋の上流約50mに位置。1964年度に設置された幅16・1mの角落しのコンクリート固定堰。受益面積は約30ha。
60年以上経過し耐用年数を超過。堰本体や取水口部などコンクリートが風化、摩耗しており、ゲート設備や扉体も腐食が進行するなど全体的に老朽化が著しい。本体の周囲では右岸の張りブロック護岸が欠落し下流に重なっている。
猪の渕堰は県道宇都宮茂木線仲の内橋の上流約200mに河川改修事業で設置された幅13・7m×高さ1・2m×1門の油圧式鋼製起伏ゲート堰。大型水路との合流部にあり左岸に機械室がある。受益面積は約44ha。
88年の設置から38年が経過。コンクリートの摩耗に加え、施設管理者の芳賀町土地改良区からは水が抜けるパイピングと見られる現象が報告されているという。
古立堰、猪の渕堰ともこのまま劣化が進行すると取水機能の喪失に加え、堰本体の転倒や通水阻害の危険性が高まる。このため改修事業計画を策定。早急に整備を行い、農業用水の安定確保と災害発生の未然防止を図る。
今年度は計画設計で事業内容や事業量、概算工事費などを定めていく。いずれも取水口ゲートを除いた全面的な改修が必要と見られ、猪の渕堰については同じ自動転倒タイプへの改修を想定。パイピングの発生箇所を特定し対処する考え。詳細については今後の設計で決定していく。
事業は農業用河川工作物応急対策の導入を想定。現時点の概算総事業費はそれぞれ2億5000万円を見込んでいる。
















