「農村で食料を生産しながら生活される方々がいてこそ、社会は成り立っている。その暮らしを、農業農村整備事業の立場から守っていきたい」と静かな決意を胸に語る高橋課長。
昭和村開拓地の3代目として生まれ育ち、赤城北麓開拓改良事業や農道整備事業、畑地帯総合整備事業など、数多くの農業農村整備事業の恩恵を受けてきた。
幼少期から開拓の苦労や農業用水の大切さを聞いて育った経験が「群馬県の農業土木職を一生の仕事として選ぶ自然な流れにつながった」と話す。
1993年の入庁以来、農業農村整備の工事や計画策定業務に携わり、現場経験を積み重ねてきた。直近の2年間は、利根沼田農業事務所農畜産課および農政部蚕糸特産課で次長を務め、こんにゃくや蚕糸、水産、果樹の振興、鳥獣被害対策などの農業政策業務を経験した。
「農業の生産・流通・消費を総合的に捉える視点を身に付けることができ、農業農村整備事業を進める上でも大きな学びとなった」と振り返る。
2年ぶりに農業農村整備の現場へ戻ったことに、「原点に立ち返れた思い」と表情を緩める。
利根沼田地域は県北部に位置し、中山間地域から準高冷地帯にかけて農地が広がり、自然条件を生かした多彩な農業が展開されている。赤城高原地域では、基盤整備や畑地かんがい整備を背景に、大規模な野菜経営が進み、首都圏への供給基地として重要な役割を担っている。一方で、担い手不足や農業者の高齢化、農業水利施設の老朽化、ため池の防災・減災対策、野生鳥獣被害など、課題も山積している。
2026年度は、沼田市・昭和村の赤城北麓地域での石綿管路の更新工事や、みなかみ町権現地区でのため池防災対策工事を進めるほか、片品村牛の平地区の整備完了を受け、営農定着に向けた支援にも注力する考えだ。「整備して終わりではなく、地域で営農が継続されることが重要」とし、関係各課との連携を重視し、整備後も切れ目のない支援に取り組む。
休日は、趣味の山歩きで心身をリフレッシュ。「最終目標である北岳登山に向け、体力づくりにも励みたい」と語る。
建設業界に向けては、「人々の暮らしや生産現場を支える建設業界は、農業農村整備事業にとって重要で不可欠なパートナー」と強い信頼を寄せる。「現場を支える技術と経験への感謝を胸に、地域とともに持続可能な農村づくりに努めていきたい」と決意を示した。
















