川口市建設協会(中原誠理事長)は4日、神根総合運動公園整備工事(その1)現場で2026年度第1回建設DX研修会を開催した。建設業界では担い手不足や高齢化、働き方改革への対応が課題となる中、業務のデジタル化や省人化技術の活用が重要なテーマとなっている。同協会では会員企業の生産性向上や技術力向上を目的に、ICT施工や省人化建設機械「チルトローテータ」の活用事例を学ぶとともに、実機見学・操作体験を通じて建設DXへの理解を深めた。
開会にあたり中原理事長は、自社が建設DXに取り組む契機となった20年のBIM/CIM研修会への参加経験を紹介。「建設現場をより便利で魅力ある仕事に変えていくためにはDXの活用が不可欠」と強調した。
また、社内でDX推進体制を立ち上げた当時を振り返り「現場の人が喜んで使いたくなる技術を探してほしいという思いでスタートした。採算や制度ありきではなく、まずは便利な技術を現場で使いながら育てていくことが重要」と説明。「地元企業にもこうした技術を広く活用してもらい、安全で効率的な建設現場づくりにつなげてほしい」と参加者に呼び掛けた。
来賓として出席した川口市スポーツ課の増田太郎課長は、会場となった神根総合運動公園整備事業について「スポーツ、交流、防災機能を備えた市の重要プロジェクト」と紹介。「建設DXの推進は生産性向上や担い手不足対策、安全性向上にも大きく寄与する」と期待を寄せた。
研修会第1部では、関東地方整備局ICTアドバイザーで中原建設技術企画グループの高橋章部長が「ICT施工概論」をテーマに講演した。高橋部長は、国が推進するi―Constructionや3次元データを活用した施工管理、ICT建機の導入効果などを紹介。測量から施工、出来形管理までをデジタル化することで、生産性向上や施工精度の向上、省人化につながると説明した。また、人手不足が深刻化する建設業界において、DXは単なる効率化ではなく、将来にわたり建設産業を維持するために欠かせない取り組みであると強調した。
続いて、日立建機日本ICTソリューション推進部の神戸佑介氏が「省人化建設機械 チルトローテータについて」と題して講演。神戸氏は、バケットを左右最大45度傾けるチルト機能と360度回転するローテーション機能を備えたチルトローテータの特徴を説明。重機本体の移動回数を減らしながら多方向の施工が可能となるため、省人化や施工効率向上、安全性向上に効果を発揮すると紹介した。また、災害復旧や河川工事、都市土木工事などでの活用事例や、国の補助制度についても説明した。
第2部では実機を使用したチルトローテータの操作説明と体験会を実施。参加者はバケットの回転や傾斜操作を体験しながら、最新技術の有効性を確認した。
参加者からは「現場での作業効率向上に役立つ」「人手不足対策として有効だと感じた」などの声が聞かれ、建設DXへの関心の高さをうかがわせた。
















