鴨川市は、太海地区および周辺を対象とする「遊休施設活用等検討支援業務」の公募型プロポーザルの手続きを進めている。業務では、太海地区の現状分析を行い、地域課題を的確に把握した上で、公共施設のみならず地域資源を最大限に活用する方策を示すとともに、民間活力導入の事業スキームを検討し、導入効果および課題などを整理。事業の実施可能性について取りまとめる。委託期間は、契約締結日の翌日から2027年3月25日まで。委託料の上限は550万円。
業務内容は、業務計画書の策定、基礎調査の実施、先行事例の調査・整理、課題の整理、方向性の検討と要件整理、対象区域の将来像の整理、将来像を具現化するための具体的な提案、多様な世代の市民の意見聴取。
具体的には、PPP/PFI事業などの先行事例を調査した上で、対象地域に関する課題を整理し、対応方針を検討。土地利用、環境・景観、交通ネットワーク、エリアマネジメントなどに関する対応のあり方を明確化する。
さらに、エリアマネジメントの方向性および要件を踏まえ、太海地区および周辺地域のにぎわい創出を目的とした遊休施設などの活用方針を立案。将来像を具現化するための具体的手法を整理する。
対象区域内の施設として、旧・太海公民館、太海フラワー磯釣センター、仁右衛門島、魚見塚一戦場公園、魚見塚展望台、鴨川松島、鴨川青年の家、JR太海駅を挙げている。
特に、3月末をもって閉館した旧・太海公民館の跡地活用による地域の活性化および周辺地域との連携方策について具体的な検討を行う。なお、地域住民からは、代替施設の必要性、避難所機能の確保、地域コミュニティの希薄化への懸念などの意見が寄せられている。
参加要件は、県内または東京都、神奈川県、埼玉県に本店・支店・営業所を置き、過去10年以内に国または地方公共団体が発注した同種・類似業務を元請けとして受注した実績を有する国内の法人。
今後は、30日に参加申し込みおよび質問を締め切る。7月8日に、質問への回答を行う。21日まで提案書の提出を求め、同月下旬の提案審査を経て、8月上旬に契約候補者を決定する予定。
観光衰退により経済の壊滅懸念
太海地区は、古くから漁業により発展し、太海フラワー磯釣センターおよび県指定名勝の仁右衛門島を中心とした観光地として栄えてきた。鴨川シーワールドとともに観光都市・鴨川をけん引し、最盛期には多くの宿泊施設が立ち並んでいた。
しかし、磯釣センターは、施設の老朽化や度重なる自然災害の影響により、釣り堀の民間賃貸活用を除いて休園している。
個人所有の仁右衛門島も、老朽化や自然災害に加え、新型コロナウイルス感染症の影響により大きな打撃を受け、観光地としての継続が困難な状況にある。
これらにより宿泊施設や飲食店の廃業が相次ぎ、少子高齢化に伴う人口減少も重なり、太海地区の産業・経済の壊滅が懸念され、特に宿泊事業者から強い懸念が示されている。

















