足利市役所本庁舎と新市民会館複合施設整備に先立ち、県と市は都市計画構想の①区域区分の変更(県)②用途地域の変更(市)③地区計画の決定(市)-に関する原案をまとめた。区域区分は20・3haを市街化区域に編入。用途地域は20・3haを準工業地域に指定。地区計画は公園と渡良瀬緑地を除く13・6ha内の建築物の用途、建築物敷地地盤面高さの最低限度、壁面位置、建築物の形態や意匠、柵類構造を制限する。2027年3月頃の都市計画決定が目標。
五十部地区の足利競馬場跡地(中川町、今福町、五十部町の各一部)はJR足利駅西方3㎞の1級河川渡良瀬川沿いに位置。主要地方道桐生岩舟線に面し地区北西1・5㎞では北関東自動車道足利スマートIC(仮称)の設置が進み、交通アクセスに優れる。
既成市街化区域に近接。地区内では11年7月に足利赤十字病院が開院し、地域医療の中枢を担う。同時期に整備した五十部運動公園は隣接する国土交通省の防災拠点と連携する広域避難場所に指定。将来にわたる適切で有効な土地利用へ市街化区域に編入する。
25年9月、市は市役所本庁舎と新市民会館の整備地に選定。住宅や商業施設と調和し軽工業の利便性を図る準工業地域に指定。一帯は市都市計画マスタープランで「都市機能の維持充実」「市民福祉や教育文化の向上に寄与する機能誘導」地区に示されている。
1969年に開設した足利競馬場は03年の廃止以来、跡地に足利日赤が立地。今後は市行政、医療、防災機能の中核複合拠点を形成する。一方では洪水浸水想定区域となっており、土地利用の際は災害リスク低減策で盛り土によるハード対策を講じる。
建築物敷地地盤面高さの最低限度はT・P(東京湾平均海面)プラス44・3mに設定。水害リスクに備え、北側の高い位置を通過する道路と同等の高さに建物の基準高を合わせる。壁面位置は建築物外壁または柱面から道路境界線までの距離が1m以上。
建築物外観は原色ではなく周囲の環境に調和。美観や風致を損なう恐れがある屋外広告物の設置は禁止。道路に面する柵類は透視可能な構造で、コンクリートブロック類は避ける(地盤面高さ0・6m以下部分、防火塀や防音壁類、公益上管理目的の設置は除外)。
早川尚秀市長は建設適地選定理由に①最短の工期②複合化によるコスト縮減③市民の利便性向上④市議会提言-を挙げた。建設地は用地買収が不要で次世代に負担を残さないよう有力市有地3カ所の中から総合評価の高い競馬場跡地を絞り込んだ。
本庁舎、別館、教育庁舎の3棟は耐震性能を満たしておらず、震度6強以上の地震で倒壊の危険性が高い。改修には多額の費用が掛かり、耐震化では長寿命化につながらない。工期は現庁舎単独整備で71カ月、競馬場跡地複合化は30カ月と大幅に短縮。
共用部分の相互利用で約2200平方mの建築面積を削減。想定600台の駐車場は職員駐車場を含まず敷地に余裕がある。足利日赤は路線バス結節点であり、公共交通の利便性が高い。DX技術の進展により来庁せずとも手続きができるよう行政の効率化を進める。
10月に公表予定の基本計画策定支援はシアターワークショップ・佐藤総合計画JVが担当している。本城3丁目の現庁舎周辺は足利学校や鑁阿寺が立地する足利の中心市街地であり、にぎわい創出につながるよう移転後のまちなか活性化策を検討する。
















