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安全安心の県土づくり加速/防災・老朽化対策と担い手確保/和賀県土木部長に聞く

2026/06/30 日本工業経済新聞(茨城版)

 和賀正光土木部長に2026年度の土木事業の展望やポイント、改正建設業法を踏まえた取り組みなど話を伺った。防災・減災、国土強靱化の取り組みを推進し、県民の安全安心の確保に努めるとともに、インフラの老朽化・長寿命化対策や広域交通ネットワークの充実を着実に進める考えだ。また、担い手3法を踏まえ、ICT施工やプレキャスト製品の活用、技能者の処遇改善などを進め、持続可能な建設業の実現につなげていく。



 ■25年度を振りかえって

 25年度は、常総水害から10年、東日本大震災から15年という節目を迎え、「災害・危機に強い県づくり」の必要性を改めて強く意識した1年となりました。

 また、埼玉県八潮市の道路陥没事故を契機として、下水道施設の老朽化対策が全国的な関心を集めた年でもありました。本県でも全国特別重点調査の結果を踏まえ、真に速やかな対策が必要な緊急度Ⅰの箇所から着手し、対策の検討を進めてきたところです。

 そのほか、県土の発展を支えるインフラ整備も着実に進展しました。上曽トンネルの完成、圏央道へのアクセス道路である国道354号境岩井バイパスや茨城中央工業団地と国道6号を結ぶ県道大洗友部線の一部開通のほか、都市軸道路における利根川架橋の新規事業化、常陸那珂港区の中央ふ頭14m岸壁の整備着手など、切れ目なく事業を展開してきました。

 一方で、こうしたインフラの整備、維持管理を担い、災害時には「地域の守り手」として住民の生活や社会経済を支える建設業においては、担い手確保が喫緊の課題となっております。持続可能な建設業の実現のために、処遇改善、働き方改革、生産性向上を目的とした、いわゆる担い手3法が改正され、25年12月に全面施行されたところです。

 これを踏まえ、県におきましても、入札時に材料費・労務費等の必要な経費を記載した工事内訳書の提出を求める等、適正な労務費等の確保と行き渡りに向けた準備を進めてきました。


 ■26年度の展望と県土木事業のポイント

 26年度も引き続き、昨年6月に閣議決定された「第1次国土強靱化実施中期計画」に基づく予算を活用し、防災・減災、国土強靱化の取り組みを推進し、職員一丸となって県民の安全安心の確保に努めていきます。

 特に、令和元年東日本台風からの復旧・復興に向けた那珂川・久慈川緊急治水対策プロジェクトが佳境を迎えることから、引き続き国と連携し、早期完成に努めます。また、令和5年台風13号により被災した二級河川における緊急対策では、河川整備の加速化や、雨水流出抑制対策の義務化などにより流域治水の実効性を高めるため、「特定都市河川」の指定に向けて取り組んでいきます。

 インフラの老朽化・長寿命化対策についても引き続き全力で取り組んでまいります。なかでも、八潮市の道路陥没事故を受けた下水道管路の改修については、緊急度Ⅰの一部箇所において改修工事に着手したところであり、引き続き、早期完成に向けて改修を加速していきます。

 また、県の発展を支える広域交通ネットワークの充実も進めます。26年度の開通に向けて、圏央道の県内区間の4車線化、東関東自動車道水戸線の潮来ICから鉾田IC間の整備が鋭意進められております。引き続き、国・地元市町と協力して、これら道路の整備促進のほか、スマートICやICアクセス道路などの整備に取り組んでいきます。

 加えて、茨城港と鹿島港においても、国と共に岸壁や防波堤の整備を進めるとともに、コンテナをはじめとした取扱貨物の集荷促進やクルーズ船の誘致など、港湾機能強化とにぎわいの創出を図ってまいります。

 このほか、生活道路や通学路の安全対策のほか、偕楽園の魅力向上やサイクリング環境の整備など観光振興にもつながる施策を推進してまいります。


 ■改正建設業法を踏まえた土木部での取り組み、制度改正など

 これまで、県では全工事において週休2日制を義務化しているほか、ICT施工の推進、適正な予定価格の設定などの建設業の担い手の確保の取り組みを進めてきたところです。

 更なる生産性の向上に向け、26年度に、チルトローテータ活用の試行工事を実施します。また、プレキャスト製品の活用も推進します。25年度の集水桝に続き、26年度からは2m×2m断面のボックスカルバートについて、プレキャスト活用を原則としたところです。更に、国が策定したプレキャストVFMの考え方を踏まえ、27年度4月から大型間知ブロックや、より大断面のボックスカルバートへ拡大できるよう、検討を進めます。そのほか、来年度から、ICT施工の発注者指定型の対象土量をこれまでの5000立方mから3000立方mまで拡大し、更なるICT施工の活用を推進します。

 また、昨今の中東情勢の不安定化による資材価格の高騰や流通の目詰まりは建設業にも影響を及ぼしており、市場の実勢価格を的確に反映した適切な予定価格

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