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長野県長野市,(一社)長野市建設業協会

スライド積極適用を/電子契約は来年度導入予定/荻原市長へ要望書

2026/07/22 長野建設新聞

 長野市建設業協会(川浦俊樹会長)は14日に長野市役所を訪れ、公共事業予算の確保や最低制限価格の見直し、インフレスライド条項の積極的な適用など5項目からなる要望書を荻原健司市長へ提出した。このうち建設DXの取り組みについて市は、2027年度中に工事等の電子契約と電子保証を開始する予定であることを伝えた。

 要望には協会から川浦会長と副会長を務める小山田雄治氏、徳武信行氏、原山大輔氏が出席。市議会から若林祥議長、箱山正一議員、西脇かおる議員も同席した。市側は荻原市長をはじめ、原敏博財政部長、轟誠建設部長、桑原武彦都市整備部長、唐木英俊教育次長が応対した。

 予算の確保に関しては、協会が「平成の大合併で長野市となった戸隠、鬼無里、大岡、信州新町、中条地区での過疎債を用いた土木事業の減少が予想され、当該地域における『地域の守り手』の減少、ひいては持続可能な除雪体制の確保が危ぶまれる」などと指摘。これに対し市は「過疎債の発行期限後も、他の地方債を活用しながら安定的な財政確保に努める」と約束した。

 最低制限価格の見直しについては、協会が県内19市の競争入札平均落札率の推移を示し、「2024年度の平均落札率を見ると、長野市は93.3%で19市中17番目。人件費の上昇や材料費の高騰が続く中、工事の品質確保や若手社員の育成、賃金の確保、地元中小建設業の健全な経営発展を図るためには、100%に近い落札率が必要」と訴えた。

 これに対し市は「中央公契連モデルの低入札価格調査基準の設定範囲は(予定価格の)75%から92%だが、市は89.5%から94.5%とモデルを上回る値としている。さらに、最低制限価格の平均設定率は県内で3番目に高い。ちなみに最低制限価格の算定式を非公表としているのは、公表した場合、この価格付近に入札が集中する恐れがあるため」と説明。今後も最低制限価格の適切な設定に努めることを伝えた上で、現状の運用に理解を求めた。

 インフレスライドに関しては、協会が本年6月に市発注の一部工事で適用されたことについて謝意を表した上で「単品スライドのみならず、申請に係る受注者の負担が少なく、迅速な手続きが可能なインフレスライドを、今後も積極的な適用にしてほしい」と要望。

 これに対し市は「まずは監督員に状況を伝え、協議してほしい。また、インフレスライドはどうしてもタイムラグが生じてしまうので、多少手間はかかっても単品スライドを活用することも考えてほしい。いずれにせよ、市としてはしっかりと対応していくので安心してほしい」と回答した。

 建設DXに関するやり取りでは、市が「現在、物品調達の入札電子化を進めており、この後に電子契約について本格的に導入の準備を進める。今のところ2027年度中の開始を目指しており、電子契約の導入に合わせて、電子保証を導入することも検討していきたい」との見通しを伝えた。

 協会はこの他、担い手不足の改善に向けて、小中・高校生が在学中から建設業の魅力や最先端の技術に触れ、卒業後に地域へ定着できるような、教育機関と産業界を結ぶプラットフォーム「長野市モデル」の構築と、市立長野高校での試行を要望した。

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