防災庁設置法が7月13日に成立し、今秋をめどに防災庁が発足する見通しとなった。内閣府防災担当を格上げして設置する防災庁は、防災に関する国家戦略の立案から事前防災、発災時の対応、復旧・復興までを一貫して担う司令塔となる。組織づくりの最前線に立つ内閣府政策統括官(防災担当)で内閣官房防災庁設置準備室の横山征成次長は国土交通省建設専門紙記者会の共同インタビューに応じた。
―防災庁が担う役割は
横山次長 防災庁は内閣府の部局から内閣直属の組織へ格上げし、防災施策の基本方針策定や大規模災害への企画立案、総合調整を担う。定員は2024年度の110人から約3倍の352人へ拡充する。予算も約70億円から26年度は200億円超へ増強している。最大の特徴は、防災相に各府省への勧告権が付与されること。尊重義務を伴う勧告権を活用し、ハード・ソフト両面の事前防災を政府一体で推進するとともに、発災時には被災地支援の総合窓口として復旧・復興まで切れ目なく対応していく。
―事前防災とは
横山次長 事前防災では新たに創設した『防災力強化総合交付金』を活用し、自治体による地域ごとの災害リスク評価や優先度を踏まえた対策を支援する。国土強靱化実施中期計画などとも連携し、必要なインフラ整備を着実に進める考えだ。
また『事前防災対策総合推進費』を活用して、防災DXや防災技術の研究開発も省庁横断で推進する。被災情報を迅速に集約・共有し、関係機関が共通の情報に基づいて災害対応を行うため、災害対応を高度化・効率化する要となる『防災DX』を推進する。ドローンや無人化・遠隔化施工などの技術開発や社会実装を進め、日本で培った防災技術の海外展開にもつなげたい。
―建設業が担う役割は
横山次長 建設業は、防災の大前提となるインフラ整備を担う重要な存在だ。地域での事前防災の取り組みを建設業が支えることで、地域建設業が地域に根付き、災害時に迅速に対応できる好循環が生まれる。国交省をはじめ関係省庁と連携し、地域建設業がこうした役割を担えるよう、政府全体で取り組んでいきたい。

















