県建設業協会伊那支部(浅川孝二支部長)はこのほど、管内の県現地機関と意見交換会を開催した。業界を取り巻く環境の変化に応じた総合評価落札方式の評価基準の見直しや、設計変更の柔軟な対応および適正な費用負担を要望した。
会合には支部から役員と建設技術委員合わせて18人、県からは伊那建設事務所の矢口大輔所長をはじめ、建設事務所や上伊那地域振興局、会計局南信会計センターの職員など18人が出席した。
冒頭、浅川支部長は「災害復旧や除雪対応は地元の建設会社でなければ担うことができない。発注機関の皆さまには地元企業が受注できる環境への配慮をお願いしたい。また、人材不足は我々にとっても発注者にとっても最重要課題。DX、ICT、BIM/CIM、AIなど新技術の活用が生産性の向上に大きな効果をもたらすことは発注機関も認識されていると思うが、取り組みが十分とは言えない。きょうは明日につながる意見交換ができれば」とあいさつ。
これを受け伊那建の矢口所長は「頻発する災害に対応するためには、建設業の皆さまの力が不可欠。また、地域の仕事は地域の皆さまに担っていただくことが大事だとも考えている。きょうの意見交換会が今後の取り組みの改善につながる有意義な機会になれば」と応じた。
議事は支部からの意見や要望に県が回答する形で進行した。総合評価落札方式に関して支部は「担当技術者であっても施工管理技士資格を有する者については評価の対象としてほしい」「当地域に基準を満たす者がいない同種工事実績を評価する案件がある。地域の実情を考慮した評価項目の設定をお願いしたい」といった要望を伝えた。
これに対し県は、「今年5月の公告分から、担当技術者として担当した工事も評価の対象にできることとしている」「総合評価落札方式の工事成績等簡易型で発注する際には、工事に応じた地域要件、工事実績について、該当業者数を調べ初発注している。工事実績について具体的に支障となっている事項を示してもらえれば、今後の設定の参考にする」と回答した。
また支部は、発注者側の事務手続きの遅れにより竣工が遅延したことで、手持ち工事量が減点評価になる工事成績等簡易Ⅱ型や地域貢献等簡易型において減点された事例を伝え、工事完成後の迅速な事務手続きの処理を求めた。
設計積算に関しては、昨今の国際情勢に伴う資材価格の高騰、調達難に対し、適切かつ柔軟な設計変更や工期延長を要望。設計と現場の相違により実施する業務等の適正な費用負担も求めた。
このほか「設計では水替え工(任意仮設)が作業時排水となっているケースが大半だが、常時排水でなければ厳しい現場がある。設計変更に応じてほしい」「河川工事については渇水期にただちに現場着手できるよう入札手続きを進めるとともに、漁協との調整も済ませ、トラブルが生じないようにしてほしい」「とび・土工工事は比較的小規模な工事が多く、この場合、測定数が少ないため成績評定点が伸びにくい状況にある。工事成績評定点を辞退することも認めてほしい」「土木施設小規模補修工事の当番登録企業の中には下請け頼りで迅速な対応ができていないケースも見受けられる。現在も辞退の回数制限は設けられているが、実情をより正確に把握し、改善措置強化の対応をお願いしたい」といった意見が伝えられた。
















