8月7日付けで就任した。「着任前後の1カ月間に熊本地震や千葉豪雨、関東での震度5弱の地震、石川・富山・福井での大雨特別警報など、大きな自然災害が立て続けに発生した。災害に強い国づくりを前進させ、国民の安全・安心を確保する必要性を改めて認識した」と職責の重みを語る。その上で「必要な公共事業予算を確保すると共に、災害に強い国づくりの担い手となる建設産業が活躍できる環境づくりにも積極的に取り組みたい」と強調。インフラの老朽化も課題に挙げ「持続可能なインフラマネジメントの実現に尽力していく」と話した。
建設業の働き方改革については「直轄工事では2023年度に工期全体を通じた週休2日の実施率が100%となり、その後も月単位や完全週休2日など、質の向上を進めてきた」と成果を示す。一方、担い手の確保や猛暑の常態化などを踏まえ「働き方改革も新たな段階に入る。これまでは週休2日の定着に重点を置いてきたが、今後はその成果を基礎に、現場の実情に応じた多様な働き方の実現を支援することが重要となる」と言及。猛暑期間と時間帯の作業回避や、AIを活用した効率的な働き方を推進すると共に「猛暑対策では25年12月に公表した『猛暑対策サポートパッケージ』に基づき、WBGTを考慮した工期設定や猛暑期間を休工可能とする発注を試行していきたい」と力を込める。
生産性向上については「担い手不足や激甚化する自然災害、インフラの老朽化など、待ったなしの課題に直面している」とし、インフラDXやi-Construction2・0をさらに前進させる考えだ。「直轄工事で先導的に取り組みを進めると共に、地域の建設業や中小規模の工事にもICT活用やデータ連携を普及させていく」と述べ、全国にインフラDXを広げることへ意欲を見せる。AIについては「インフラ分野でフル活用することが重要。まずは発注者とインフラ管理者から活用に取り組みたい。現場データを生かし、官民連携で取り組んでいく」と方向性を示した。
業界に対しては「建設産業はインフラの整備や管理、災害対応を担う地域の守り手であり、将来にわたってその役割を果たしていただくことが不可欠」。その上で「インフラDXなど最新の技術や知見を積極的に取り入れながら、多様な働き方の実現と生産性向上を両立し、若い世代をはじめ多様な人材に選ばれる魅力ある建設産業となるよう取り組みたい」とメッセージを寄せた。
【略歴】まつもと・たけし
1996年東京大学大学院都市工学専攻修士課程卒。国土交通省道路局企画課企画第一係長、外務省在ロサンゼルス日本国総領事館領事、北陸地方整備局新潟国道事務所長、奈良県県土マネジメント部長、関東地方整備局道路部長、国交省道路局企画課長などを経て8月7日より現職。54歳。神奈川県厚木市出身。寺社仏閣や道の駅巡りなど、まち歩き、ドライブが趣味。

















