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茨城県那珂市

27年度調査で事業化へ/瓜連支所の利活用を提言

2026/09/10 日本工業経済新聞(茨城版)

 那珂市の第6回瓜連支所利活用検討委員会がこのほど開かれ、2030年4月の行政機能移転後を見据えた瓜連支所庁舎と分庁舎の利活用を協議した。子育て・教育、商業・経済活動、福祉を基本とする複合的な活用と、民間活力の導入を方向付けた一方、既存建物の扱いと防災機能は継続審議とした。次回で提言書を最終決定し、市が利活用方針を策定する。27年度に事業化調査や条件整理、実施主体の選定を進め、30年度以降に改修・整備、利活用へ移行する。

 対象となるのは、瓜連支所庁舎と瓜連分庁舎。支所庁舎は1986年築のRC造2階建て、延べ2121㎡。分庁舎は95年築のRC造2階建て、延べ687・7㎡。敷地面積は両施設合わせて5792・1㎡。いずれも市街化調整区域に位置し、利活用内容によって都市計画法など関係法令との整合が必要となる。

 委員会は、両施設を土地・建物を一体的な資産として捉え、「地域のにぎわい創出」と「市の財政負担軽減」の両立を基本に検討。提言書案では、子育て・教育、商業・経済活動、福祉を組み合わせ、多世代交流や新たなサービス、地域で働く場の創出につなげる考えを示している。また、市と民間事業者等が連携し、民間のノウハウを生かす方向とした。

 焦点となった建物の扱いでは、既存建物の特性を生かした活用を重視する案と、利活用の目的を優先し、既存建物の活用・改修から除却後の土地活用まで幅広く検討する案を提示。築年数を踏まえた改修費や維持管理費、事業採算性などに加え、地域住民の建物への愛着や民間事業者の参入しやすさなどを巡り意見が分かれた。

 最終的には「既存建物の特性を活かした利活用の可能性をまず検討」しつつ、幅広い活用を認める折衷案を基本に整理したが、「既存建物の活用」に大規模改修や減築、部分的な除却などをどこまで含むかについて認識が一致せず、継続審議となった。

 防災機能についても、災害時の協力を求める案と、防災機能を一律の条件とせず提案内容を踏まえて個別に判断する案で議論。防災機能を条件化すれば民間参入のハードルや整備費の増加につながる可能性が指摘された一方、地域の安全・安心の観点から災害時協力を求める意見も出た。

 こちらも「防災機能の確保や災害時協力を一律の条件とはしない」との方向性を踏まえ、提言書での項目の位置付けや記載内容を次回改めて協議する。

 郵便局機能については、現在地を含む支所庁舎等の敷地内・周辺エリアを優先的に検討しながら、瓜連地域内での維持を求める折衷案で全会一致となった。

 今後は第7回会合で2項目を再審議し、提言書を取りまとめる。市は提言を踏まえ、2026年度中をめどに利活用方針を策定。27年度は関係機関との協議やサウンディング型市場調査などを通じて事業化の可能性や条件を整理し、事業手法や公募条件、役割分担などを検討する。

 実施主体の選定や事業内容の具体化を経て、行政機能移転後の30年度以降に既存建物の活用・改修、除却後の土地活用、新築など、事業内容に応じた整備を実施し、利活用を進める。

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