国土交通省は、中東情勢の変化を受けて「建設Gメン」が6月~7月に実施した重点調査の結果をまとめた。建設業者172者を対象に請負契約における建設業法の順守状況を調べた結果、中東情勢を理由に価格転嫁や工期変更の協議を拒否されたとする事案は確認されなかった。一方、中東情勢の影響の有無にかかわらず、適正な価格転嫁を進める上で建設業法に照らして不適正な行為が見受けられた138者に対して改善指導を行った。
重点調査は6月2日開催の第5回中東情勢に関する幹部会議での国土交通相の指示を受けて実施したもの。中小建設事業者の適切な価格転嫁や、中東情勢の変化を踏まえた工事の円滑な施工を図るため①法令違反疑義情報の収集②情報提供者へのヒアリング③法令違反の疑いがある取引相手方への調査・指導―を実施した。
建設業者172者への聞き取りでは、建設工事の見積もりや契約、支払いなどに関する不適正な取引について、中東情勢の影響によるものかを確認。中東情勢を理由とした価格転嫁や工期変更の協議を取引相手から拒否された事案の有無についても調べた。
指導内容では、見積もりの内訳明示や条件提示の不備が115者(66・9%)で最も多かった。契約書の法定記載事項の不備が69者(40・1%)、契約書における価格転嫁に伴う請負代金額の変更に関する定めの不備が22者(12・8%)だった。
建設Gメンでは、調査と併せて価格転嫁に関する注意喚起も行っており、材料費などを適切に確保するため、必要な経費の内訳を明示した見積書を作成し、注文者に提示するよう求めている。また、契約後の価格高騰に適切に対応できるよう、請負代金額の変更方法などを定めた契約書を活用するほか、価格高騰などが予見される場合には注文者に適切に申し出るよう呼び掛けている。
















