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茨城県水戸市

民間提案で利活用検討/開江老人ホーム廃止後の方針

2026/09/19 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市は、本年度末で廃止する開江老人ホームについて、既存施設や跡地の利活用に向けた検討を進めている。建物面積約4368㎡、定員110人の養護老人ホームとして長年利用してきた施設で、2014年度に建設した増築部分は居室20床のほか厨房、食堂兼集会室、浴室などを備え、再利用が可能な状態。市は民間事業者への調査を進め、既存施設の機能を生かした公共的な活用を含め、幅広く可能性を探っている。

 同施設(双葉台4-254-1)は1963年に開設。環境上や経済的な理由から在宅生活が困難な高齢者のほか、DVや虐待などにより緊急的な保護が必要な高齢者を受け入れる市直営の養護老人ホームとして、高齢者福祉の役割を担ってきた。

 一方、79年度から使用している旧棟部分は老朽化が著しく、6畳の部屋を2人で使用するなど、現在の施設基準に適合していない部分もある。このため市は、施設環境の改善と民間事業者の知見・資源の活用を図るため、新たな養護老人ホームを民間で整備する方針を決定。公募により社会福祉法人大茨会(茨城町)を整備・運営事業者に選定した。

 新施設は定員60人。水戸市石川4丁目の旧介護老人保健施設「こすもぴあ」を活用し、2、3階を養護老人ホームに改修するほか、1階はサービス付き高齢者向け住宅などに改修する計画。2026年度末の整備に向けて準備を進めており、整備費は3億5200万円を見込む。

 現在の開江老人ホームについて、旧棟部分が耐震基準を満たしているものの老朽化が進んでいる。一方、増築部分は再利用が可能で、居室20床、厨房設備、食堂兼集会室、浴室など、入所施設としての機能を備えていることから、これらを生かした活用方法を検討する。

 利活用の検討では、民間事業者に建物や土地の状況などの情報を提供した上で、個別に提案を求める調査を実施。これまで福祉関係の事業所に加え、他業種の事業者にも働き掛けている。市は、既存施設の機能を生かした公共的な活用に加え、新たな視点からの提案も含め、幅広くアイデアを募るための調査を進めている。

 今後は、これまでの調査で得られた提案について、事業内容や実現可能性などをさらにヒアリングしながら精査するとともに、土地・建物の資産価値についても調査を行う。地域住民や地域団体から意見を聞く機会の設定も検討しており、官民連携による活用の可能性を探りながら、できるだけ早期に最終的な利活用の方針を決定する考えだ。

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