県建設業協会諏訪支部(松木和彦支部長)は16日、管内の県現地機関と意見交換会を開催した。支部は入札制度や設計・積算、現場管理における課題を提起するとともに、発注量の確保を強く求めた。
会合には支部から役員など29人、県からは諏訪建設事務所の木下英樹所長、諏訪湖流域下水道事務所の柳澤英俊所長をはじめ、現地機関の幹部職員など17人が出席した。
冒頭、松木支部長は「本日の意見交換会にあたっては、会員から寄せられた課題や要望を取りまとめ、16の項目にまとめ提出している。いずれも現場で実際に業務を行う中で感じている意見であり、管内の建設業者が抱えている課題。県の皆さまと率直な意見交換を行い、解決につながればと考えている。本日の意見交換会が県と建設業界との相互理解をさらに深め、今後の管内における建設業の発展、さらには安全・安心な地域づくりに寄与する有意義な会になれば」とあいさつ。
諏訪建の木下所長は「今月初めに国の2027年度当初予算の概算要求が過去最大規模になったとの報道があった。また、補正予算依存から脱却し、必要なものは当初に盛り込むということが発表されている。国の政策の方向転換を踏まえ、われわれも事業が遅れることのないよう予算要求していく。管内の道路整備、防災対策、まちづくり事業、それぞれに持つ課題を実感している。この課題に挑戦するためには、皆さんが『地域の守り手』としていてくれることが大前提。さまざまなな課題について皆さまと連携・協力して取り組んでいきたい」と応じた。
意見交換会は支部からの意見や要望に県が回答する形で進めた。
現場状況に最適な工法・歩掛の選定の議論では、支部が法面支障木伐採の積算について「実際の施工費と大きく乖離するケースがある」と指摘。これに対し諏訪地域振興局林務課は「現場状況に合わせた積算に努めるが、契約後でも協議により、設計変更に柔軟に対応する」と回答。諏訪建は「原則見積もりにより積算する」と答えた。
また、諏訪建が23年度から試行する「高耐久薄層オーバーレイ工法」について、「不陸が大きい現場ではレベリング量が増える。工法変更に柔軟に対応してほしい」と要望。これに対し諏訪建は「施工後の追跡調査も実施している。課題も生じていることから、経過観察を継続しつつ、経済的な工法について検討する。適切な工法変更にも対応する」と応じた。
支部はさらに、管内道路の舗装補修のあり方について「舗装が耐用年数を大きく超え、著しく劣化している箇所が多く見受けられる。緊急補修を繰り返すだけでなく、予防保全的な対応を行うことで維持管理費の縮減にもつながる」と提起。県は「応急補修を確実に実施しつつ、劣化が著しい空間は小規模維持工事の枠組みなども活用しながら、面的補修を計画的に実施できるよう、効率的な維持管理手法や予算の運用について検討する」と回答した。
ワンデーレスポンスの運用に関しては「回答の遅れにより工程管理に影響が生じる場合がある」「主任監督員、総括監督員の認印がもらえず、ロスが生じるケースがある」などと指摘し、改善を要望。県は「迅速な意思決定に努めているが、回答までに期間を要する事例が発生していることも把握している。迷惑をかけることのないよう、改めて周知徹底する」と約束した。
支部はこのほか、総合評価落札方式において25年度の優良技術者表彰実績を評価項目から外したことや、土木工事の継続学習の評価基準を60単位以上から30単位以上に減らしたことについて、技術者のモチベーションや資質向上の観点などから、変更前の運用に戻すよう要望。また地域要件の配点について「競争性を損なったり、評価点を補うための過度な安値受注を誘引することのないよう検討してほしい」との意見も伝えた。
議事の最後には、支部が25年度における諏訪建の契約額や、諏訪生コン共同組合の出荷量が大幅に減少したことを示した上で、事業量の確保を強く要望。県は「前年度の落ち込みは大規模事業の進捗や事業採択の状況など、複数の要因が重なったことによるもの」と伝え、「地域建設業は『地域の守り手』であり、持続的な経営基盤の確保と担い手育成は重要課題。地域建設業の振興に努める」と回答した。
















