大洗町は、町立学校のあり方(基本的方向性)の素案をまとめ、9月14、16の両日に町民懇談会を開いた。児童生徒数の減少に伴う学校の小規模化を踏まえ、現行の小学校2校、中学校2校について、将来的に小学校1校、中学校1校へ統合することが適当とする方向性を示した。今後、町民や保護者、学校現場などから幅広く意見を聴き、具体的な統合エリアや時期、対応策などを検討していく。
同案によると、出生数や児童生徒数の推移から、今後は各校で単学級化や小規模化がさらに進むことが見込まれる。小学校卒業後に中高一貫校や私立学校へ進学する児童の増加もあり、中学校段階でのさらなる生徒数減少も懸念されている。
このため、現行の2小2中体制を長期的に維持することは難しく、多様な考えに触れ、協力し合いながら学ぶ教育環境の確保が困難になると判断した。
町が実施したアンケートでは、1学年当たりの望ましい学級数について、「2学級以上」とする回答が小学校で79%、中学校で82%を占めた。これを踏まえ、町立学校の適正規模を「2学級以上」と設定。
学校配置については、「現在の配置でよい」が50%、「統合した方がよい・統合はやむを得ない」が46%とほぼ拮抗した。一方、教職員では統合を支持・容認する回答が50%、現在の配置が40%、保育施設従事者では69%に対し、現在の配置は28%となった。
統合を進める際の留意点として、段階的な再編の検討を挙げた。小中学校を同時に統合する方法のほか、中学校の統合を先行する方法など複数の手法を検討する。特に中学校では、部活動の選択肢、多様な人間関係、高校進学後の集団環境への適応などを考慮する必要があるとしている。
また、学校施設の再編に伴う通学環境への対応も重要な課題とした。統合によって通学距離が延びる場合には、小学生へのスクールバス導入を検討。中学生については自転車通学を認める場合でも、危険箇所の把握や交通安全指導、ヘルメット着用、自転車点検などを徹底するとしている。通学路の再設定、安全点検、見守り、防犯・交通安全対策なども必要となる。
さらに、統合による教育資源の集約を、単なる施設維持管理費の削減にとどめず、教育環境の充実につなげる考えを示した。英語、科学技術、海洋リテラシー、STEAM、ICT・オンライン学習など、町ならではの特色ある教育を新たな学校づくりの柱に位置付けるほか、複数の教職員による支援体制や特別支援教育、不登校支援、日本語指導、心のケアなどの充実も図るとしている。
統合後もコミュニティスクールや地域学校協働活動、見守り、地域行事、郷土学習などを通じて地域と学校の連携を維持・発展させる方針。統合によって生じる財源や人的資源についても、子どもたちの教育環境の充実に優先的に活用することを求めている。
今後は、町民懇談会などを通じて意見を聴取した上で、検討委員会として「基本的な方向性」を決定し、町長へ提言する。その後、統合するエリアや時期、具体的な対応策などを慎重に検討し、「大洗町立学校のあり方(具体的な方向性)」として最終提言にまとめる。
















