国土交通省は1日、地方公共団体が発注する公共工事について、発注職員の減少や災害対応を踏まえた入札・発注制度の課題と改善策を議論する「入札・発注ワーキンググループ」(以下WG)の初会合を開いた。発注者の体制を補完・支援する方策や入札・契約制度の改善、オープンブック・コストプラスフィー方式(支払方式)の活用などを検討し、2027年3月までに議論を取りまとめる。
WGは「持続的な成長産業としての建設業のあり方に関する検討会」の下部組織として設置した。同検討会では▽人を大事にする産業▽真に経営力のある産業▽未来に続く産業―の3本を柱に、新たな建設産業政策のビジョン策定に向け議論を進めている。
WG会合は全5回を予定。平時と災害時における入札・発注制度や発注体制のあり方、コストプラスフィー方式の現状と課題などを議論する。全国建設業協会(全建)や日本建設業連合会(日建連)、石川県、UR都市機構などへのヒアリングも実施する。
初会合では、今後の主な論点として①発注者の体制の補完・支援策②円滑かつ迅速な施工に向けた入札・契約制度の改善策③オープンブック・コストプラスフィー方式の活用―を確認した。発注事務の共同化・広域化や第三者機関による発注代行、DB方式やECI方式など多様な入札・契約方式の導入促進について検討する。
◎全建が適正利潤確保要望
全建は、近年の資材価格や人件費の上昇により、実質建設投資額や発注件数が減少傾向にあると指摘。建設業の倒産件数も増加し、全産業を上回るペースで推移していると説明した。また、7月時点で都道府県建設業協会の会員企業が不在となっているいわゆる「災害対応空白地帯」が231市町村に上る現状を示した。
その上で、改正建設業法に基づき労務費の行き渡りを徹底するには、企業が適正な利潤を確保できる仕組みが必要とし、現行の入札・契約制度では受注競争の中で利潤を削らざるを得ないケースがあるとして、予定価格の設定方法や入札制度の見直しを求めた。
具体策として、土木学会が2024年に示した積算額とほぼ同等の落札額を確保するため、積算額に7~10%を上乗せして予定価格を設定する提案を紹介。また、国の標準歩掛が小規模工事の実態に合っていないとし、現在9工種に適用されている小規模施工向け標準歩掛の拡充にも期待を示した。

















