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茨城県北茨城市

中郷統合校30年度開校/学校規模適正化へ再編検討

2026/10/17 日本工業経済新聞(茨城版)


 北茨城市は、市立学校の適正規模・適正配置に向け、学校施設の再編と整備を進める。先行して取り組む中郷地区では、中郷中学校と中郷第一小学校を統合した(仮称)中郷義務教育学校の整備を計画。中郷中学校の敷地内で北側校舎の改築と南側校舎の大規模改修を実施し、2030年度(令和12年度)の開校を目指す。現在は実施設計を進めており、設計内容を踏まえて具体的な整備工程を詰める。



 計画では、既存校舎のうち北側校舎を取り壊して改築し、南側校舎は大規模改修する。工事に当たっては、北側校舎の解体後、グラウンド内に仮校舎を設置して新校舎を整備し、その後に南側校舎を改修する手順を想定している。ただし、具体的な施工手順は確定していない。市教育委員会は、全ての校舎工事を終えた後に開校する考えを示しており、実施設計の内容を踏まえて工程を具体化する。

 整備の背景には、既存施設の構造的な課題と児童生徒数の減少がある。既存校舎は児童生徒数が多かった時期の規模を前提としており、現在は当時の半分以下まで減少している。既存校舎を全面的に改修する場合、空き教室など使用頻度の低い部分も含めた整備が必要となり、多額の費用が見込まれる。

 また、廊下や階段の幅、多目的トイレの各階設置、トイレの洋式化に伴う個室数の確保など、既存校舎の改修だけでは解消が難しい課題もある。このため、両校を一体化し、施設を集約する整備手法を採用する。

 新たな施設では、構造上の課題解消に加え、バリアフリー化やエレベーター、多目的トイレの設置など、現在求められる施設機能の確保を図る。義務教育学校として9年間を見通した教育環境を整えるとともに、将来の児童生徒数の減少を見据え、コンパクトで機能的な施設を目指す。

 一方、中郷地区以外の学校についても、適正規模・適正配置に向けた検討を進める。市内には小学校11校、中学校4校の計15校があり、小学校では11校のうち9校が単学級または複式学級となっている。中学校でも4校のうち1校が単学級となるなど、学校規模の確保が課題となっている。

 市の推計では、35年には小学生が863人、中学生が約576人となる見込みで、今後も児童生徒数の減少が続くとみられる。

 施設面では、校舎や体育館の多くが築30年以上を経過しており、老朽化への対応も課題だ。今後は計画的な改修や修繕が必要となる一方、児童生徒数の減少により、従来の学校規模を維持することが適切かどうかも検討する必要がある。学校ごとの施設状況や児童生徒数の推移を踏まえ、再編と施設整備を一体的に考えていく。

 中郷地区では、中郷第二小学校と石岡小学校の今後の扱いも検討課題となっている。中郷中学校と中郷第一小学校の統合に続く再編の方向性について、今後の協議で整理していく。また、学校再編に伴う通学環境の確保も重要な論点となる。

 検討委員会では、スクールバスの運行を想定した周辺道路の幅員確保や通学時の安全性などについて意見が出された。教育委員会では学校敷地内を活用した道路拡幅を検討し、必要に応じて用地面も含めて対応を考える。

 市は6月に「学校の適正規模・適正配置等検討委員会」を設置。10月に第2回、11月に第3回の会合を開き、中郷地区を先行して協議した上で、ほかの学校区についても検討を進める。中郷義務教育学校の整備を具体化するとともに、市内全体の学校施設の配置や将来的な維持管理の在り方を整理していく。

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