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長野県松本市

要求水準書案の主要項目を公表/地元企業の受注拡大図る/新庁舎建設

2026/10/28 長野建設新聞

 松本市は、市役所新庁舎建設事業に係る要求水準書(案)および募集要項(案)などの検討を進めている。事業方式は設計・施工一括発注方式(DB方式)とし、応募者は2~4者で構成する特定建設工事共同企業体(特定JV)を基本とする。地元企業の受注機会の拡大を図るため、市内企業への発注額に一定の条件を設ける方針。市民や事業者への公平な情報共有と周知を図るため、28日の市議会新庁舎建設特別委員会に先立ち、23日に市ホームページで検討内容を公表した。

 事業対象は新庁舎Ⅰ期棟、Ⅱ期棟の建設と駐車場などの付属施設、外構整備、既存施設の解体・撤去など。基本設計から実施設計、施工、工事監理までを一括して発注する。2027年度後半の契約締結を見込み、Ⅰ期棟は31年1月末の引き渡し、同年4月1日の供用開始を予定。Ⅱ期棟は35年1月末に引き渡し、同年4月1日の供用開始を目指す。

 要求水準書案では、新庁舎の延べ床面積を約1万5000㎡とし、総合窓口や議会機能、執務室、市民スペースなどの配置・機能を規定。内外装への地域材の活用、市産材の優先的利用を検討するほか、松本城や北アルプスへの眺望、周辺の歴史的景観との調和を求める。環境性能は「ZEB Ready」以上の認証取得を条件とし、それを上回る提案を加点評価する。防災面では、重要設備を浸水想定ライン以上の上層階に配置するなど、災害対策拠点としての機能確保を図る。 JVの構成については、設計・建設・工事監理それぞれの責任体制を明確化する。建設JVの構成員は2~3者を基本とし、最大4者まで認める。施工実績や技術者の配置を要件とし、代表企業は最大出資者となる建設会社が務める。市内設計事務所の参画は必須とする一方、市内建設会社の参画は必須条件とせず、担当業務や技術者配置、実施体制などに応じて加点評価する。市内建設会社が参画しない場合でも、審査において十分に競争可能な配点とする。

 また、地元貢献額は契約金額の30%以上を最低条件とし、資材調達や設備工事など幅広い分野で市内企業への発注を促す。施工者と工事監理者を同一または関連企業とすることは認めず、設計・施工の連携と工事監理の独立性を両立させ、品質確保を図る。

 事業者の選定は公募型プロポーザル方式を想定し、技術提案などの主観点70%、資格・実績・価格などの客観点30%を基本に評価する。また、提案上限額は近年の類似施設の整備実績などを基に設定する方針で、現時点では基本計画改定版の概算額を上回る見通しとなっている。

 今後は28日の特別委員会で出された意見を踏まえ、要求水準書と募集要項の全体案を取りまとめる。11月下旬をめどに全体案を公表し、特別委員会に報告する予定。公表後は市民説明会を開催するとともに、建設会社や設計会社を対象に質疑・意見交換を行い、成案を策定する。

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