埼玉県解体工事業協会(河野富美男会長)は20日、県庁第二庁舎の県土整備部会議室で県幹部職員との意見交換会を開催した。解体工事施工技士の配置や工事成績評定、総合評価方式の改善など5項目を要望。専門工事業者の技術力や施工実績が適切に評価される仕組みづくりに向け、業界の現状と課題を伝えた。
県側からは、三橋亨総務部長、小島茂県土整備部長、中村克都市整備部長、松金義徳管財課長、奥広文建設管理課長、榎本恒彦営繕課長が出席。協会側からは、河野会長、金本、内山の両副会長、篠田専務理事、寺嶋監事、風戸事務局長に加え、顧問の田村琢実、小島信昭両県議が出席した。
河野会長は、県の総合評価方式で解体工事施工技士や登録解体基幹技能者の配置が加点対象となっていることなどに謝意を表した。都市化の進展や解体対象物の複雑化・多様化に加え、産業廃棄物の適正処理や環境保全への対応など、高度な専門知識が求められていると強調。「行政と業界の相互理解を深める機会としたい」と述べ、理解と支援を求めた。
小島県土整備部長は、協会の技術向上や担い手育成への取り組みに感謝。公共事業費の確保や施工時期の平準化に努めていると説明し、解体工事は公共工事の円滑な実施を支える重要な工事だと強調した。品質確保や施工技術の向上に向け、引き続き協会と連携する考えを示した。
意見交換では、協会の金本副会長が各要望の趣旨や現場の課題を説明。全ての県発注解体工事で解体工事施工技士の配置を入札要件とするよう求めた。中村都市整備部長は、大規模または難易度の高い解体工事では総合評価方式で同資格者の配置を加点していると説明し、義務化については一般競争入札参加機会への影響なども含め、引き続き検討するとした。
工事成績評定では、協会が施工上の工夫や努力が評点に反映されにくいと指摘。近隣からの苦情の有無や混合廃棄物の削減、騒音・振動の抑制など、解体工事特有の取り組みを評価するよう求めた。小島部長は、現行の評定における課題や適切な評価方法について、発注箇所と意見交換しながら検討する考えを示した。
総合評価方式については、継続した施工実績を評価するため、受注件数に応じた加点や複数工事の平均点による企業評価を要望。また、配置予定技術者の技術能力は、他工種を含む成績ではなく、解体工事の実績で評価するよう求めた。県は、施工実績の多さを評価する方法や工事成績の対象範囲などについて、発注箇所と検討・調整を進めるとした。
田村県議は、専門業者と土木・建築業者が競う中で生じている評価上の課題について改善を要請。小島県議も、安全な施工や近隣住民への配慮など、成熟した解体工事業の品質と専門性を評価に反映するよう求めた。
近隣家屋などへの補償費では、協会が現場条件によって周辺への影響を避けることが難しい場合があるとして、一律に受注者負担とせず、負担の協議に応じるよう要望。中村部長は、個別の事案について損害の内容や発生経緯などを丁寧に確認し、対応する姿勢を示した。
このほか、寺嶋監事は、見積価格に一定の率を乗じて設計単価を設定する運用について、実質的な「歩切り」に近いものではないかと懸念を示し、説明と見直しを求めた。榎本課長は、過去の工事実績やメーカーへの聞き取り調査などを参考に、実勢価格を反映するよう努めるとした。
















