国土交通省は、処遇改善や人材育成、生産性向上などに積極的に取り組む建設企業を適正に評価するため「企業評価の適切なあり方に関するワーキンググループ(WG)」を設置し、経営事項審査(経審)など現行の企業評価制度の見直しに向けた検討を進めている。26日に開いた第3回会合では、建設業団体などからヒアリングを実施。制度の見直しを求める意見のほか、変更による企業への影響を懸念する声もあがった。
会合では、大手・中小の建設企業やハウスメーカー、専門工事業者、発注者、工業高校関係者らへの個別ヒアリング結果を報告するとともに、日本建設業連合会(日建連)、全国建設業協会(全建)、全国中小建設業協会(全中建)、全国建設労働組合総連合(全建総連)の4団体から意見を聴取した。
日建連は、建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した技能者の処遇改善を重視し、能力評価レベルに応じた年収の支払いや月給制の導入状況などを評価項目に加えるよう要望。人材育成に取り組む元請企業への評価や、申請書類の削減など手続きの簡素化も求めた。
全建は、経審の評価基準の変更が地域建設企業の入札参加資格や受注戦略に大きく影響するとして、慎重な見直しを要請。総合評価落札方式との評価項目の重複を整理するとともに、地域の守り手としての役割を適切に評価するよう求めた。
全中建は、企業規模や事業体制の異なる建設企業を一律の尺度で評価することに課題があると指摘。災害対応や防災訓練への参加、建設機械の保有・維持管理など、地域建設企業の実態を踏まえた評価を要望した。
全建総連は、経審の民間発注者への周知と活用促進を求めたほか、専門工事企業の施工能力などを評価する「見える化評価制度」について、認知度が低く、受注につながっていない現状を指摘した。
個別ヒアリングでも、経審の評価項目や社会性等(W点)の配点を巡って意見が分かれた。また、見える化評価制度については、中小建設企業から制度自体を知らなかったとの声があり、普及・活用に向けた課題が浮き彫りとなった。

















