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千葉県県土整備部,千葉県防災危機管理部

社会の力を最大化/有識者集い初会合開く/都市型水害に強く強靭な千葉県づくり

2026/10/28 日刊建設タイムズ

 県防災危機管理部と県県土整備部は27日、有識者で組織する「都市型水害に強く強靭な千葉県づくり検討会議」の初会合を県庁中庁舎10階大会議室で開催した。座長には加藤孝明・東京大学生産技術研究所教授が選任され、その後の議事は非公開で行われた。閉会後、記者団の取材に応じた加藤座長は、議事を総括した上で、立て続けに発生した令和8年8月千葉豪雨と令和8年台風第25号による降雨を「とんでもない雨」と表現。これに対応するためには、分野横断的に取り組み、社会の力を最大化していく必要があると強調した。

 豪雨および台風の影響により、複数の地点で降雨量の観測史上1位を更新した。気候変動を踏まえ、「また更新される可能性がある」と警鐘を鳴らし、「中長期的な傾向を見据え、どのようなまちづくりをしていくべきか、社会全体で考えていかなければならない」とした。

 道路アンダーパスの冠水が相次いだことに関しては「排水能力を超えた雨が降った際、溢れた水は低いところにしか流れない。この当たり前の事実に対して、社会全体がどのように向き合っていくかが非常に重要」との考えを示した。

 これまで、治水効果のあるハード対策が進められてきたことにも触れた。2019年と23年に甚大な水害が生じた一宮川に関し、「今回、それほど大きな被害は無かった。この5年間、6年間で進めてきたハード整備の効果が発現した」との見方を示した。

 一方で「『とんでもない雨』には、ハードだけで対応できないのは明らか。ハードでどこまで防げるかをしっかりと検証した上で、次のステップを考えていく必要がある」と指摘した。

 熊谷俊人知事は会議の冒頭、「千葉県、そして日本の災害の歴史の転換点になり得る『令和8年千葉連続風水害』における課題などへの対策の方向性、具体的な取り組みについて有識者の皆さまから多くの意見をいただき、防災・減災対策に生かしたい。今回の新たな教訓をしっかりと県民総ぐるみで受け止め、『防災県・千葉』を確立していきたい」と述べ、委員それぞれの見地からの助言を求めた。

 千葉豪雨については「短期集中型の豪雨によって、都市基盤が整備されている都市空間の中においてあれだけの死者が発生した。千葉のみならず、全国で起き得る『新たな段階』の災害」との受け止めを語り、「行政としての都市インフラ整備はもとより、民間や県民それぞれがどのように行動変容していくか、備えていくかが問われている」との見解を示した。

 また、台風第25号の接近に伴い長時間にわたって雨が降り続き、印旛沼の堤防決壊、広域における土砂崩れ、道路・鉄道の寸断、停電・断水などが発生したことについては「半島としての課題や地形の脆弱性を再認識した」と話すとともに「現在も、建設業の皆さま方に復旧活動に当たっていただいている」と説明した。

 委員は、加藤座長のほか、牛山素行・静岡大学防災総合センター教授、寺部慎太郎・東京理科大学創域理工学部教授、轟朝幸・日本大学理工学部長、二瓶泰雄・東京理科大学創域理工学部教授、平田京子・日本女子大学建築デザイン学部教授、藤本一雄・千葉科学大学学長、山縣弘樹・国土交通省国土技術政策総合研究所下水道研究室長。また、関係機関として織田周・気象庁銚子地方気象台防災管理官がオンラインで出席した。

 第2回会議は12月下旬頃に開催し、第1回会議における意見などについて整理するほか、千葉豪雨を踏まえて策定した「都市型水害に強い千葉県づくり」に向けたビジョンに基づく11項目の取り組み状況や基本方針の進捗状況の報告を実施。27年3月下旬頃に第3回会議を開き、議論の取りまとめを行う。なお、1月に追加で会議を開催する可能性もあるとした。

都市型水害への対策検討が始動 熊谷知事は「防災県・千葉」の確立を目指すとした 座長に選任された加藤教授

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