日本下水道協会など下水道関連4団体は29日、『下水道事業促進全国大会』をシェーンバッハ・サボー(東京都千代田区)で開催した。会場には全国の自治体から首長や職員が参集。また多くの国会議員も出席した。大会では十分な予算措置などを求める決議を採択した。
大会主催の4団体は、日本下水道協会、流域下水道都道府県協議会、全国流域下水道促進協議会連合会、全国町村下水道推進協議会。
会の冒頭、日本下水道協会の大西一史会長(熊本市長)はあいさつで「下水道事業は多様な役割を担う重要な社会インフラ。一方で人口減少に伴う収入減少や担い手不足、資材価格高騰など、事業経営を取り巻く環境は厳しさを増している。加えて施設耐震化や老朽化施設の改築・更新を着実に進めるとともに、広域連携や官民連携の推進、DXの活用、脱炭素化への対応など、多くの課題にも取り組んでいかなければならない」と述べた。また「熊本や千葉などの自然災害、さらには埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を踏まえ、強靱で持続可能な下水道システムの構築は極めて重要。これらの課題を解決しながら下水道事業を維持・発展させていくためには、全ての下水道関係者が一丸となって下水道関係予算の十分な確保と必要な財政支援制度の拡充・創設を国に強く訴えていくことが不可欠だ」と強調した。
来賓あいさつでは、加藤鮎子副国交相が「下水道は国民の快適で衛生的な生活、わが国の産業活動を支える重要なインフラ。安全性確保を最優先する下水道マネジメントの確立に向けて全力で取り組む」、福原淳嗣総務大臣政務官が「下水道サービスを安定的に提供していくためには、広域化・共同化により経営基盤の強化や中長期的な視野に基づく資産管理などの取り組みを一層推進していく必要がある。総務省としても全力で支えていく」と話した。
大会では10項目の決議を採択した。決議を踏まえ、今後は国会議員や関係各省に対して提言する。
大会決議の概要は次の通り。
◇2027年度下水道事業関係の当初予算の大幅な増額確保
◇国土強靱化における下水道事業予算の継続的・安定的確保
◇管路の改築と複線化に必要な制度の拡充、メンテナンスにおける先端技術導入への支援制度の創設
◇官民連携の推進に向けた制度の拡充、強靱化・広域連携の取り組みと整合した交付要件設定
◇広域連携や下水道区域見直しなどの支援拡充、汚水処理最適化推進に資する制度の拡充
◇維持管理情報の公表に向けたシステム改修の支援制度創設、DX技術活用への支援継続
◇資源・エネルギー安全保障に基づく制度の創設、脱炭素地域社会実現に向けた財政支援の継続
◇戦略産業クラスターに係る予算の別枠確保
◇地方財政措置による支援の拡充並びに充実
◇科学研究・革新的技術の早期社会実装の支援継続、工事量安定化のための施工時期等平準化の取り組み

















